「資源外交残酷史」決定版……4000億ウォンを費やして一度も採掘できず(KBS・朝鮮語)
[記者] 鉱物資源公社が設立51年で歴史の中に消えます。
政府は、今年末までに鉱害管理公団と統廃合することに今日決定しました。
10年前、負債比率100%を下回る堅実な公企業でしたが負債比率6,900%に達しており、今では完全な資本蚕食状態です。

その理由は、やはり資源外交でした。
鉱物公社は5兆2000億ウォンを注ぎ込んで5000億ウォンを回収しました。
代表的な失敗事例は、メキシコとマダガスカルの両方の鉱山です。
とてつもない損害が発生している状況です。
しかし、この二つの鉱山はそれさえも事情が異なっています。 4000億ウォン以上投資しても、一度の採掘すら行われていないのです。
KBS特別取材チームは資源外交残酷史の決定版と言っても過言ではないこの事例を分析してみました。チョンセベ記者です。

[レポート] 2011年には、鉱物資源公社はメキシコのサントドミンゴ銅鉱山買い取りを最終決定します。 購入額は2,500億ウォン。

当時の理事会の議事録をKBSが単独入手し見みました。
ある社外取締役が「鉱山を買うことだけに汲々としていないか」と指摘すると、担当役員は、事業化調査が行われていないプロジェクトと告白します。
最小限の経済性検討もなかったわけです。 「採鉱計画の算出根拠が微弱である」、「今後投資額の調達の過程で問題がある」といった内部評価も無視されました。

韓国鉱物資源公社の職員/音声変調:「私達が政府の政策の変化に応じて激しく浮沈させられています。なぜこのように我々の主要な目的でないもの、なぜ得意な分野ではなく、不得意な分野に集中をしたのか……」

資源自主開発率を高くするという当時の政府による強い圧力によって、最小限の合理的議論も省略されたという話です。

それでは現場実態調査はどうだったのだろうか?
確認の結果、サントドミンゴ現地では課長級以下の従業員2人がわずか2日間の間に調査を進めただけです。

キム・ギョンリュル/参与連帯執行委員長:「政権最高位層は、いわゆる犯人の役割をしていた公機関の機関長などが責任を負うべきだと考えているようです。(鉱物公社側)このようなものは完全に上の責任、命令を受けたという理由だけで責任を回避できるかというと……難しいと思われます」]

鉱物公社はサントドミンゴ鉱山投資のためのカナダの会社「キャップストーン」の株式も取得したが、ここでも1500億ウォンを無駄に費やしました。
監査院は、すでに4年前にサントドミンゴ鉱山投資の損失を懲戒するよう監査結果を出したが、鉱物公社は、従業員2人に注意を下すのにとどまっています。
(引用ここまで)

 楽韓Webが資源外交に注目していたのは「いつか絶対に明らかになる」「その明らかになった状況はとってつもなくひどいはず」という確信があったからなのです。
 その暴露が10年後になるか、20年後になるかは分かりませんが「韓流エンタメ館が面白そうだ」と直感したときと同じような予感があったのですよね。
 ムン・ジェイン政権の成立、そしてイ・ミョンバクの逮捕で一気にそれが収穫できそうな状況ですね。

 イ・ミョンバク政権は高騰する資源に対して「資源自主開発率を20%以上にせよ」と大号令をかけたのですよ。
 当時、WTI原油価格が100ドルを上回ろうかという時期で、中国の「資源爆買い」が話題になっていましたね。
 これからもどれだけ高くなっていくか分からないというような時期で、人によってはWTI原油価格200ドルなんて予測もしていたほど。
 逆にいえば当時はどの国にとっても鉱山や油田、ガス田は金の卵を産む鶏だったというわけで、わざわざ海外に売り出すようなものであれば「ワケあり」のものしかなかったというのは当然のことなのです。
 クズのようなものを高値掴みするしかなかったわけですよ。
 日本はこういった状況に懲りているので、資源価格が安くなったときに出物を買収するということができるようになったのですが。

 その一方で韓国での大統領命令は勅命と同じ。「資源を確保せよ」といわれたらその通りにするしかないのです。
 断れば社会的な死しか待っていません。であれば遵守するしかないのですが……。まあ、いかんせん記事を見て分かるようにチェックも雑。
 遵守したところで次期政権かその次で逮捕されるという運命しか待っていないのですけどね。

 まあ……どっちにしても98%が水しか出てこない油田を4兆ウォンで買わされている時点でお察しくださいって感じです。

石油と日本―苦難と挫折の資源外交史―(新潮選書)
中嶋 猪久生
新潮社
2015/5/29