韓産銀「STX造船法定管理の申請」... 労使 "人件費の交渉近接"(マネートゥデイ・朝鮮語)
STX造船労使が「デッドライン」まで自己救済提案を提出できなかったことで、法定管理(更生手続)体制に転換される。KDB韓国産業銀行(産銀)が10日午前に発表した報道資料で「労組の自救計画提出拒否によりSTX造船は昌原地裁へ再生手続きを申請することにした」と明らかにした。先に政府と産業銀行は75%人員削減など自救計画の労使確約を前提にSTX造船の再生を決定し、9日を確約書提出の期限に定めた。
また、この〆切までに労使確約がないか、自救計画が不十分と法廷管理体制に転換するという原則を固守してきた。STX造船は労組を対象にして自救計画の提出の必要性を説明し、14回もの労使交渉を行ってきたが労組が会社側の希望退職・アウトソーシングなど人員削減に反対して合意を成し遂げられなかった。これについて産銀は「発表された方針通り期限内自救計画を提出できなかったために、原則として法定管理を申請する予定だ」と明らかにした。産銀はまた、「(STX造船)会社も法的強制力に基づく人員削減など苦痛分担とM&A(買収・合併)打診など更生手続の切り替えの必要性に共感して、理事会の招集など更生手続の申請手続きに着手する」と述べた。

続いて産銀は「更生手続が開始された場合、財産調査などの調査報告をもとに、裁判所の判断の下に回生型法定管理または認可前のM&A、清算などが決定される見通しだ」と付け加えた。 (中略)

ただし、実際の法廷管理の申請までの交渉の可能性は残っている。STX造船は、新規サポートがなくても、一定期間独自経営が可能なほど流動性を整えため、法定管理の手続きを急ぐ必要はないという評価だ。
(引用ここまで)

 中堅造船企業のSTXでしたが、最後までリストラについて労組が合意することなく、最大債権者である韓国産業銀行は法定管理(日本でいうところの会社更正法)申請に至ることとなりました。
 法定管理になると、リストラについてあるていど企業側の裁量に任されるようになります。
 労組側の合意があろうとなかろうと解雇等が自由にできるようになるのですね。
 一応、まだ裁判所が開くまでは話をすることはできるということになっているようですが。

 実際に法定管理になるならないは別として「韓国の労組」の時代が終焉した、ということでしょうかね。
 つまり、それは韓国の成長時代が終了したということでもあるのです。
 経済成長さえ見せているのであれば、それに伴った賃上げはむしろ当然。なんだかんだで企業側が乱暴な労組につきあってきたのは生産工場を稼働していれば儲けることができたから。
 韓国ではそれすらも難しくなってきた、ということですね。

 韓国の人口ボーナスは2016年に終了し、去年からは人口オーナス時代に突入したとのこと。
 成長を前提とした交渉はできなくなり、潰すべき企業はとっとと潰すという判断がなされる。
 つまり、これまでのような韓国名物の労使紛争が見られなくなるのでしょう。STX造船労組による共に民主党の支部占拠や韓国GMの労組による社長室占拠は最後の打ち上げ花火なのかもしれませんね。
 それはそれで残念な気もしますけども。

【追記】
10日午後にSTX造船の労使が自己救済案に署名することになったそうです。法定管理は回避できたようですね。

もう、きみには頼まない石坂泰三の世界 (文春文庫)
城山 三郎
文藝春秋
1998/6/10