【中央時評】GMと貴族労組が韓国の納税者を恐喝するのか(中央日報)
きのう出勤途中に青瓦台(チョンワデ、大統領府)前で野宿闘争をする韓国GM労組員らを見た。社長室暴力占拠に続く労組の最後の勝負だ。 (中略)

振り返れば労組は2010年から誤判断の連続だった。世界の自動車産業がチキンゲームに突入し海外の労組は雇用安定の側に争議方向を完全に変えた。ドイツのフォルクスワーゲン労組は賃金21%を削減する代わりにドイツ国内の生産量を保証され、GMブラジルの労組もやはり賃金を7%削減した後に新車生産量の配分を受けた。賃金削減と雇用保障を引き換えにしたのだ。 (中略)

すでに韓国の最大の脅威は「人リスク」だ。だれも怖くなり韓国に大規模雇用が必要な事業はしない。一度雇用すれば定年まで保障しなければならず、工場が閉鎖される時までストを日常的に行うためだ。最近の大規模投資は半導体や石油化学のような労働節約型装置産業に限定されている。

原油高時代にはGMにとって小型車を作る韓国GMは孝行息子だったが、いまやいつでも切り捨てられる消費財になってしまった。ウォールストリートジャーナルなども「韓国政府が支援を中断すればGMは躊躇なく韓国を離れるだろう」とみている。もう韓国GM労使は共生関係の運命共同体だ。どれだけ多くの血税をかき出すかにより運命が左右される。そうした点で労組の青瓦台前野宿闘争は正確に急所を刺したものだ。文在寅(ムン・ジェイン)大統領はろうそくデモを主導した民主労総に少なからず借りがあるという意識を持っているためだ。労組は莫大な雇用がかかった自動車会社の特性まで逆利用して青瓦台を圧迫する戦略を展開している。より多く勝ち取ってこそさらに長く宴を続けられるためだ。

米経済メディアのビジネスインサイダーは直接的な表現で有名だ。少し前には「GMが韓国GMに貸し付けた22億ドルを株式に換え(出資転換)、韓国政府に1兆ウォンを手当てするよう要求している。GM本社は追加費用負担なく韓国の支援金だけ狙っている」と非難した。そして「GMが韓国の納税者を恐喝している」という毒舌を飛ばした。もしこのメディアが労組の野宿闘争場面を見守ったとすればこのように報道するのは明らかだ。「市場の力で押し出された韓国GM労使が青瓦台を人質にして韓国の納税者を恐喝している」という風だ。きのう午前光化門(クァンファムン)でGM労組員らと遭遇した市民の視線が冷たかった理由もここにある。
(引用ここまで)

 STX造船海洋は〆切ギリギリに労使が自己救済案に署名して、債権者である韓国産業銀行に提出することで9日の法定管理入りは避けた模様。ただし、韓産銀が救済案を精査している状況でまだ実際にどうなるかは不明です。
 んで、韓国GM労組は申請していたストライキ届けをとりあえずは保留して、今日12日に労使交渉を行うとのこと。
 社長室占拠に続いて、大統領府前でピケを張っているそうです。

 ただまあ、記事にあるように韓国国民から韓国GM労組に浴びせられる視線は酷寒状態。
 3月の失業率が17年ぶりに最悪の数字を記録したことからも、「本来であれば他の韓国人も得られていたはずの雇用を独占している」状態の自動車産業労組に対する印象は最悪の状況。
 個人的にはNAVERニュースのコメントを「世論」であるとは思わないのですが、それでも関連ニュースのコメントには「いいから韓国GMは撤退しろよ」くらいのコメントしかつきません。

 現在のところ、大統領府は「経済原則に任せる」と中立の位置から出てこないことからも労組側に戦略の組み直しが必要とされていると思われるのですが。
 いまだに主張は「群山工場閉鎖撤回」「利益率のいい新車を投入しろ」「株をよこせ」等変わっていない模様。
 その一方で韓国GMも「韓国政府からの支援がなければ破産するしかない」としか言っていない状況。これまでは労組が一般の韓国人の雇用を奪ってきたのに続いて、韓国GM本体も韓国国民の税金を奪おうとしている。
 かといってそれを拒めば下請け等関連会社も含めて十万人規模の雇用が脅かされる。
 なかなかに難しい状況ですね。

 「新車投入の是非」「人件費、福利厚生費縮小に向けた構造調整」が問われていた第一次〆切である3月30日は終了し、すでにキャッシュフローは破綻しかけています。
 「再建案提出」の期限である第二次〆切は4月20日と来週金曜日。
 ま、いまから労組がたとえ賃金削減に同意したところで雇用が増えるわけでも、新規工場が建設されるわけでもないので時すでに遅しっていうのが実際なのですけどね。