為替介入内容公表に踏み切る韓国政府(朝鮮日報)
Web魚拓 1 / 2 / 3
 ウォンの対ドル相場が3年5カ月ぶりのウォン高水準で推移し、輸出企業も対応に追われている。1週間で20ウォン以上もウォン高が進んだのは異例だ。これは韓米が為替操作国指定をめぐる水面下での交渉を行っており、その過程で韓国政府が為替相場への介入内容の公表を検討していると伝えられたためだ。米国は為替問題を韓米自由貿易協定(FTA)交渉とリンクさせる方針を公に表明しており、通商専門家の間からは「韓国が為替主権を放棄しようとしているのではないか」と指摘する声まで上がっている。

 ウォンの対ドル相場が3年5カ月ぶりのウォン高水準で推移し、輸出企業も対応に追われている。1週間で20ウォン以上もウォン高が進んだのは異例だ。これは韓米が為替操作国指定をめぐる水面下での交渉を行っており、その過程で韓国政府が為替相場への介入内容の公表を検討していると伝えられたためだ。米国は為替問題を韓米自由貿易協定(FTA)交渉とリンクさせる方針を公に表明しており、通商専門家の間からは「韓国が為替主権を放棄しようとしているのではないか」と指摘する声まで上がっている。(中略)

 韓国政府が20年近く譲歩しなかった為替市場介入内容の公開というカードを交渉テーブルに乗せたのは、米国の圧力に対抗し続けた結果、1988年のような悪夢が繰り返されかねないという懸念が背景にあるとみられる。為替操作国に指定されると、米国の政府調達市場に韓国企業が参加できなくなり、為替操作国指定解除のため、市場介入内訳の公開だけでなく、自動車関税面などで譲歩を迫られる可能性がある。

 韓国政府が譲歩せざるを得ないと判断したのは、OECD加盟国や主要20カ国・地域(G20)で介入内容を公表していない国は韓国しかないことも一因だ。
(引用ここまで)

 ふむ。
 韓国政府がやむなく「為替主権をアメリカに献上する」ことによって、副作用として韓国がTPPへ参加することへのハードルが大幅に下がるであろうという話をしました。
 前回のTPPに関連するエントリで書かなかったことがひとつありまして。
 可能性として韓国がTPPに参加できてしまう大きな方法があるのです。

 「アメリカと共同でTPPに参加を表明する」

 ……というものです。
 「為替介入内容の公開」というアメリカの求めに応じたということに対して、アメリカがなんらかの報酬を与えるのであれば自らの懐を痛めることがないこれだろうな、と。
 これをやられてしまうと、TPPに参加している国々は韓国の参加を断ることはやりにくくなる。
 アメリカの参加は求められているものですし、そのアメリカが「我々は韓国の悪癖であった為替介入を透明化することに成功した」とでも言われた日には反対もしづらい。

 日本にとってはすでに韓国が「嘘つき」であることは分かっていることですが、他の国の目には「そこそこの経済規模を持っている中堅国」くらいの扱いなわけで、TPPを拡大するには悪くない選択肢と映ってしまうでしょう。
 ウォン高によって、ドル換算での見た目の経済力も上昇することは間違いない。

 まあ、韓国政府がこの手段を執るかどうかは分かりませんが、とりあえず可能性の話として書いておきましょう。

ドキュメント TPP交渉―アジア経済覇権の行方
鯨岡 仁
東洋経済新報社
2016/9/16