現代重副会長「毎年3000人をどう採用するのか」…政府の造船業政策に苦言(中央日報)
「国内ビッグ3造船企業に毎年3000人ずつ採用させるという政府の方針は適切でないと考える」。

権五甲(クォン・オガプ)現代重工業持株代表取締役・副会長は16日、ソウル桂洞(ケドン)の現代ビルで記者懇談会を開き、韓国政府が最近提示した雇用目標値について苦言を呈した。権氏は1978年に現代重工業プラント海外営業部に入社した韓国造船業界の「ベテラン」だ。 (中略)

権氏はまず政府が民間企業の人材運用に関与すること自体が適切でないと指摘した。政府は5日、現代重工業・サムスン重工業・大宇造船海洋の国内「ビッグ3」造船企業に今年から2022年まで年平均3000人の採用目標を提示する内容が盛り込まれた「造船産業発展戦略」を発表した。今後、業況が好転して造船企業の受注が増えれば雇用の拡大も可能だと見なしたのだ。しかし昨年の売上高基準で国内トップの現代重工業も2016年まで希望退職で約3500人を削減し、今年も今月29日まで希望退職申請を受けている。昨年7月に稼働が中断した群山(クンサン)造船所も3、4年以内に再稼働できるかどうか分からない状況だ。

権氏は「各企業の事情はそれぞれ違うが、政府が画一的に毎年3000人ずつ採用を増やせというのは企業に負担を与えかねない」と強調した。また「市場の原理に反して経営不振の造船会社に政府が産業銀行の政策資金を支援する行為も不適切だ」と指摘した。権氏は「日本や中国が大型造船所を単一化しているうえ、造船業の市場規模が大幅に縮小した状況で(韓国が不振造船会社を)ずっと抱えていればどうなるか考えてみよう」とし「企業の生存は市場の決定に従うべき」と述べた。
(引用ここまで)

 先日、政府が船を注文するから3大造船企業は年に3000人の雇用を確保しろ、という韓国政府による造船発展案というものが発表されました
 その韓国政府の「造船発展案」に対して、造船最大手の現代重工業の副会長から苦言。
 まあ、まともな考えではないですからね。

 5年間、注文を保証するので計1万5000人を雇用すべしというものでした。
 造船各社はここ数年で1万6000人をリストラしてきて、ようやく構造調整に成功しつつあるという状況下、かつ現代重工業は勤続年数10年以上の中堅社員を対象に早期退職者を募りはじめたばかりだったりします。
 ちなみに構造調整の結果、巨済島では暴動の噂すら出るほどの状況となっているのですけどね……。

 なんというか、ムン・ジェイン政権のやろうとしていることはすべて即物的。ものの因果を見ていないというべきか。
 公務員を81万人増やせばいいだの、政府が中小企業に年間3兆ウォンの補助するから15%以上最低賃金を引き上げようだの言っている。
 その挙げ句に「最低賃金を引き上げたから雇用情勢が冷えこんでいるという考えは間違いだ」とか経済担当の最高責任者が言ってしまうっていうね
 この「造船企業は1万5000人を雇え」っていう政策にしても、民間企業に丸投げってどういうことなのよっていう。

 これこそがムン・ジェインが言うところの「雇用創出は民間の仕事ではない」というヤツかと感動したものです。
 民間企業に雇用を強いるってどういうことなのかっていう根本的な疑問は置いておくとして。
 雇用に対して政府ができることなんて「税負担を減らす」とか「投資環境を整える」くらいなもの。直接介入したが最後、バランスが崩れて崩壊するのですよ。遅かれ速かれ。
 ま、こういう部分もムン・ジェインの経済政策が「斬新」であることの裏付けではありますかね。

感じる経済学 コンビニがコーヒーで成功して、ドーナツがダメな理由
加谷 珪一
SBクリエイティブ
2017/4/26