「文政権もこうとは…」 会長の辞意表明にポスコ当惑(聯合ニュース)
辞意表明のポスコ会長「外部からの圧力なかった」(聯合ニュース)
韓国の鉄鋼最大手ポスコの権五俊(クォン・オジュン)会長が18日午前の取締役会で突如辞意を伝えたことに、同社社員は大きな衝撃を受けた。広報部署さえも取締役会の開催を報道で知り、朝から事実確認に追われた。

政府の圧力があったとする一部の見方について、対外的には「全く関連はない」と強調しているが、政権が代わるたびにトップが辞める前例がまたも繰り返され、社内には「現政権もこうとは思わなかった」と失望する雰囲気が漂っている。文在寅(ムン・ジェイン)現政権は朴槿恵(パク・クネ)前政権の民間企業に対する不当な政治権力の行使を批判してきただけになおさらだ。

 ポスコの経営実績が大きく回復したさなかでの辞任表明は、周囲を一層驚かせた。同社は権氏の就任前、2000年代後半から拡大した新規投資事業でなかなか成果を出せず、7兆ウォン(約7030億円)を超えていた年間連結営業利益が2兆ウォン台半ばまで落ち込むなど設立以来最悪の経営危機に陥っていた。

 14年3月に就任した権氏は大々的な構造調整を成功させ、同社は17年の営業利益が前年比62.5%増の4兆6218億ウォンに回復した。権氏の本来の任期は20年3月までだった。
(引用ここまで)
韓国の鉄鋼最大手ポスコの権五俊(クォン・オジュン)会長は19日、前日の辞意表明について、政府など外部からの圧力があったとの説を否定した。

権氏は、外部からの圧力があったかとの記者団の質問に「そのようなことはなかった」と答えた。
(引用ここまで)

 ポスコは一時期、拡大施策をやりすぎてM&Aでまったく身動きがとれなかったのですよ。
 現金が枯渇するという企業としてもっとも危険な状態に陥ったのですね。
 2015年には創業以来初の赤字を計上するほどでした。
 ウォーレン・バフェット氏が保有するポスコ株をすべて売却したのもこの頃でしたっけ。
 会長が入れ替わってからは事業売却を繰り返して本業回帰でなんとかなったのです。ここ何年かは営業利益を計上できるようにもなってきましたね。

 いまだにインドネシアのポスコで大爆発があったと固く信じている人々も存在するようですが、ポスコインドネシアは去年に黒字を計上しました。
 言ってみれば順風満帆の企業であってCEOに相当する会長が、2年もの任期を残して自ら辞任する必要性はほぼゼロ。
 では、なにが原因かと考えると政権からの圧力ではないかと。
 これまでもポスコの会長は政権が変わる度に首がすげ替えられてきたのです。
 公企業ではありませんが、国策的に公的資金を導入してきた企業であるということも影響しているのでしょう。
 前述の積極的なM&Aによる拡大方針もイ・ミョンバク時代に変わった会長の方針によるものが大でした。

 もちろん、政権からの圧力で辞任するのだなんて会長自らが言うわけありません。
 でもまあ、この状況はどう考えても圧力以外に要素があり得ない。
 ムン・ジェイン政権の指向性を考えてみれば、あって当然というか。
 造船企業に「1年で3000人の雇用をしろ」って言っている状況、そしてサムスン電子の半導体製造についての機密情報を政府が発表しようとした(現在は差し止め請求で一端保留中)という状況を鑑みれば、むしろやらないほうがおかしいでしょうね。
 自分の子飼いの誰かを恩賞人事で会長に押し込んで、無理矢理雇用を促進させるとかありそうです。

働き方が変わる、会社が変わる、人事ポリシー
西尾 太
方丈社
2017/12/17