「ナッツ姫」と「水かけ姫」、全ての職を辞任へ(朝鮮日報)
大韓航空職員「総帥一家のための密搬入チームがあった」 暴露(中央日報)
 オーナー一家のパワーハラスメント(パワハラ)騒動に揺れる韓国の財閥・韓進グループの趙亮鎬(チョ・ヤンホ)会長は22日、長女の趙顕娥(チョ・ヒョナ)KALホテルネットワーク社長と次女の趙顕ミン(ヒョンミン)大韓航空専務をグループ内の全ての職から直ちに退かせると発表した。趙会長が同日、謝罪文の中で表明した。

 趙会長は謝罪文で、国民と大韓航空の役員・社員に謝罪するとともに「大韓航空の会長として、また一家庭の家長として、子女が取った未熟な行動に対し、惨憺たる思いを禁じ得ない。全ては私の不手際であり、私の過ち」と述べた。 (中略)

 一方「仁川税関の職員らが忘年会や会食などの際に大韓航空が密輸した高級洋酒を飲んでいた」という新たな疑惑も浮上した。大韓航空の調査に着手した関税庁に対し、同社のチーム長クラスの社員が証言したという。大韓航空側は事実無根として反発している。また、関税庁に対しては、「調査されるべき立場なのに、『セルフ捜査』ではないか」と世論の批判も起きている。関税庁の関係者は22日「必要であれば正式に監察を実施する」と述べた。
(引用ここまで)
“水かけ姫”チョ・ヒョンミン大韓航空専務(35)のパワハラに関する暴露が続く中、大韓航空総帥一家が海外から必要な物品を密搬入するために内部に専門チームを運営していたという証言が出てきた。

主に監視が甘い未明時間の航空便を利用し、家具やインテリア用品から児童服・下着・ソーセージに至るまで幅広いカテゴリーの物品を持ち込んでいたというのが職員の説明だ。

匿名を求めた大韓航空職員Aさんは19日、「仁川(インチョン)に入ってくる特定の飛行機は総帥一家の巨大な『海外直輸入用輸送船』と言ってもいいほど」とし「長女の趙顕娥(チョ・ヒョンア)KALホテルネットワーク社長(44)の物品が特に多かった」と話した。Aさんによると、仁川空港には70〜80人で運営される大韓航空手荷物運営チームがある。乗客委託手荷物関連の業務を行っている部署だ。ところがこの運営チームの内部に総帥一家の手荷物を別途に管理する「別動隊」が存在するという。5〜6人で構成されたこのチームは、内部から「支援業務専担」と呼ばれていたという。彼らは普段は手荷物運営チームの一般業務を行い、総帥一家の物品も管理していたという。総帥一家は特にニューヨーク(NY)発仁川行KE086便を通じて個人物品を頻繁に持ち込んでいたとAさんは伝えた。 (中略)

一方、ソウル江西(カンソ)警察署はこの日午前、ソウル江西区の大韓航空本社を家宅捜索した。チョ・ヒョンミン専務の業務用・個人用携帯電話2台と会議に参加した役員の携帯電話2台など計4台を押収した。また、この役員のハードディスクに保存された資料も確保した。
(引用ここまで)

 水かけ姫だけではなく、大韓航空関連会社の社長に返り咲いたナッツ姫をも同時に更迭。
 ふーむ。
 これまで財閥であれば多少の無理は利くというのが韓国における共通認識でした。
 下の記事の密輸疑惑なんてまんまそうですね。
 豪奢な物品を税関を通さずに持ちこめる。
 ついでにいえば、仁川空港の税関の職員も少々のご相伴に与れる。Win-Winの関係を保っていることができたわけです。
 ちょうど李氏朝鮮で違法に富を集める両班と、それにたかる常民って感じですね。

 どうもそういった「無茶苦茶な韓国」といったものが薄れつつある感触があります。
 昨日、ムン・ジェインは普通の国を目指している部分があるというように書きましたが、あくまでも相対的に「かつての韓国と比べれば普通の国」という意味です。

 これにはふたつの理由があるように思えます。
 ひとつはかつてのように財閥の横暴が社会的の許容されなくなったということ。
 韓国人が「法の下の平等」を求めはじめているということです。

 もうひとつは……というか、最初の理由の裏面にあるのは「どれほど努力しても自分たちがそうなることはない」という自覚が出たということでしょうね。諦念とでもいうべきか。
 ダイヤモンドや金のスプーンをくわえて生まれてきたヤツらとは根本が異なるのだ、という諦めがある。横暴が許される立場になることはない。
 韓国の若者世代は恋愛、結婚、出産を諦める三放から、就職、マイホームを加えた五放、さらに人間関係、夢まで諦めた七放まで進化してしまっている
 金のスプーンの立場になれないのであれば、せめてその立場を取り締まるべきだ、という気分になっていることが社会の変革を促している。
 つまり、ムン・ジェイン政権を求めることとなったのですよ。 

 こうしてみると、ろうそくデモからムン・ジェイン政権の誕生というのは負の革命ともいえるかな。 

世界から格差がなくならない本当の理由 (SB新書)
池上 彰<
2017/3/6