【コラム】文在寅政権はなぜ「4年後」を恐れないのか(朝鮮日報)
 現政権のやり方は人々が奇異に感じることが多い。常識では理解できない政策が相次いで打ち出される。脱原発を推進するとして、不必要な費用を使い、最低賃金引き上げで雇用減少を招いている。世界に逆行し、反企業・親労働者も「大きな政府」を目指している。 (中略)

「税金で雇用を創出する」というのが現政権の代表作だ。今年だけで青年雇用事業に6兆7000億ウォン(約6700億円)を投じることを決めた。それで5万人分の雇用を創出するのだという。雇用1人当たり1億3000万ウォンだ。年収3000万ウォンの雇用をつくるのに1億ウォン以上の税金を使うことになる。コストパフォーマンスが悪過ぎる。どう考えてもこんな計算が出るはずはない。

 そうやってつくり出した雇用ですら、いつまで維持されるか約束されていないものが多い。昨年は11兆ウォンの追加補正予算で7万人分の雇用を創出した。その半分は宅配、社会奉仕など高齢者のアルバイトだった。雇用主が予算による支援を求めて採用するケースが多い。支援がストップすれば、そういう働き口はなくなる。むしろ青年に現金を配った方がましだとの声も漏れる。常識外れの雇用対策は今年だけにとどまらない。政府は「4年間ずっと」と説明している。税金バラマキの緊急措置を2021年まで続けるという。

 現政権の政策には期間4年の物がとりわけ多い。脱原発にしても、4年間は電気料金を引き上げないという。「文在寅(ムン・ジェイン)ケア」に巨額を投じるが、21年までは保険料を引き上げなくて済むという。健康保険の積立金20兆ウォンを切り崩せばよいという論理だ。

 基金や積立金に手を付けるのが政府の得意技だ。住宅福祉を目的とする住宅都市基金70兆ウォンを取り崩すという。10兆ウォンが積み立てられた雇用保険基金も雇用対策に投じることにした。4年間はどんどん使えるはずだ。しかし、その後のことには沈黙している。基金が枯渇し、積立金が底を突いた場合にどうするのか説明はない。任期を気分良く過ごして終わる4年間の政策を展開すればよいというわけだ。

 現政権の金銭感覚には驚きを禁じ得ない。大盤振る舞いは世の中の常識とかけ離れている。市民団体や市民運動の出身者はそういう本性なのだという人もいる。他人のカネを使ってばかりで、カネを稼いだことがないからだという見方だ。そういう固定観念的な批評には同意したくない。しかし、現政権に将来のために準備する態度が見えにくいのは事実だ。蓄積ではなく消耗、建設よりも解体というイメージが突出している。何か種をまいて育て、パイを拡大しようという観点が見えない。
(引用ここまで)

 なるほどー。
 ムン・ジェイン政権は雇用や公的住宅建設を政府がまかなうといった感じで超巨大な政府を目指しています
 ただ、どう見ても政府予算以上のばらまきをやっているな……とは感じていました。
 政権成立当初は「防衛産業不正を正し、チェ・スンシルに流れていた予算を取り戻せば原資にできる」とか言っていて「……こいつらはなにを言っているんだ」ってなったものでしたが。

 ま、実際にはそこまで捻出できるものはなかったのでしょう。というわけで、タコが自分の足を喰うような真似に出たわけですね。
 雇用には雇用保険を取り崩し。
 住宅建設には住宅基金を取り崩し。
 健康福祉には健康保険の積立金を取り崩す。

 これらを取り崩したらその後になにが残るのか、ということですが。
 夢の4年間を過ごすことができたらそれでいいじゃないですか?
 実際、「3月の失業率が4.1%」と聞いたときに若干の違和感を感じていたのですよ。
 思っていたよりは高くならなかったな……と。
 韓国政府の伝統である「求職している高齢者を公的予算で宅配、社会奉仕等の職種で雇い、失業率を調整する」というアレをやっていたのですね。年間で5兆ウォン以上をも費やして。

 あと最低賃金引き上げに伴う中小企業への補助金もやはり出すことになるのでしょうね。
 今年の引き上げに対しては3兆ウォンを補助金として使うとのことでしたが、さらなる引き上げが予想される来年も同額というわけには行かないでしょう。
 韓国GMが存続する条件も「韓国産業銀行(韓国政府)からの支援がなければならない」というものでしたし。
 これだけどっぷりと補助金に浸かった生ぬるい商売はやめられないでしょうなー。
 4年後にどうなるか? ……んー、4年後の政権担当者が考えればいいんじゃない?

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