制裁、人権問題…「刺激すれば対話白紙に」 北朝鮮が米国をけん制(産経新聞)
日朝対話「1億年後も無理」=北朝鮮紙、圧力姿勢批判(時事通信)
 北朝鮮外務省の報道官は6日、米国が米朝首脳会談を前に、核放棄するまで制裁を緩めないとしていることや、人権問題を取り上げる構えを見せていることなどを非難し「相手を意図的に刺激する行為は対話ムードに冷や水を浴びせ、情勢を白紙に戻す危険な試みだ」と米国をけん制した。朝鮮中央通信が伝えた。

 報道官は、北朝鮮が非核化の意思を示したことを、米国が制裁や圧力の結果だとアピールして「世論をミスリードしている」と反発。「われわれの平和愛好の意思を軟弱さと勘違いし、圧力や軍事的威嚇を追求し続けるのは、問題の解決に役立たない」と警告した。
(引用ここまで)
北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞(電子版)は6日、北朝鮮が核を放棄するまで制裁や圧力を継続するよう主張している日本について、「1億年たっても、(北朝鮮の)神聖な地に足を踏み入れることはできない」と批判する論評を掲載した。 (中略)

同紙は、日本が米韓と連携して日朝対話を模索している一方、圧力継続を訴えていることについて、「日本は心を入れ替えろ」と非難した。
(引用ここまで)

 ここのところ、北朝鮮当局は韓国にもアメリカにも非難の声を挙げず、執拗に日本に対してだけ非難声明を出していたのです。
 日本だけは「対話と圧力は両輪である」と語り、圧力をかけ続けるべきだという姿勢をとり続けてきた。
 それが北朝鮮にとって都合が悪かったのでしょうね。

 韓国メディアや日本の一部メディア、欧米でも同様でしたが「日本はこの情勢の中、孤立している」というジャパンパッシング論が声高に唱えられていました。
 でも、日本からしてみたら焦って動く必要なんてなにもないのですよ。
 孤立上等でかまわない。どっちにしても拉致問題で満額回答を寄こさないかぎり、日本からは動きようがない。
 そしてどう考えても北朝鮮は満額回答を出せない。
 日本からの援助を期待しているからこそ、日朝会談がどうこうだの言っているのでしょうが。
 ボールは北朝鮮側にあって、かつ投げ返してくることは決してできない状況。

 そして今度はアメリカが人権問題を取り上げようとしているとの情報で「情勢を白紙に戻してもいい」と発言。
 南北首脳会談からこっちのここ2週間ほど、あたかも韓国(というよりはムン・ジェイン個人)の思惑通りになにもかも進むであろうというようなシナリオが描かれていましたが。
 思惑はそれぞれにあり、北朝鮮と韓国のそれですら同じというわけではない。
 こうしていつもの調子で吠えはじめてきたのは米朝首脳会談の時期が近づくにつれて、我慢ができなくなってきた……という感じですかね。
 リビア方式を適用するという話、さらには人権の話も出てくるようになって、韓国の影に隠れていることができなくなってきたということでもあるのでしょう。
 ようやく本番に入りはじめたわけですよ。
 そもそも米朝首脳会談が本当に開催されるのか、首脳会談後のアメリカの対応はどうなるのかということも含めて。

北朝鮮核危機 全内幕 (朝日新書)
牧野 愛博
朝日新聞出版
2018/2/13