韓経:【社説】醸成されつつある韓日通貨スワップ再開の雰囲気(韓国経済新聞)
【噴水台】通貨スワップの追憶…韓日スワップ復元なるか(中央日報)
【社説】韓国大統領の6年5カ月ぶり訪日、懸案解決の契機にせよ(朝鮮日報)
韓日間の通貨スワップ規模はかつて700億ドルに達したが、両国間の対立で2015年に終了した。その後、再開の議論があったが、昨年1月に釜山(プサン)日本領事館前の少女像設置問題で葛藤が深まり、また議論が中断した。李総裁は3月まで政治外交的事案と重なり議論の再開まで時間が必要だと述べていたが、最近の南北首脳会談などをきっかけに北東アジア情勢が急変し、気流が変わったとみられる。

李総裁の言葉のように通貨スワップは経済協力レベルで接近すべきだが、現実的な外交問題が影響を及ぼすのも否めない事実だ。しかし韓中通貨スワップが中国とTHAAD(高高度防衛ミサイル)問題でもめていた昨年末に延長したことを勘案すると、日本との通貨スワップも締結できない理由はない。何よりも南北首脳会談、米朝首脳会談の開催をきっかけに日本国内で「ジャパンパッシング」に対する懸念が強まり、日本が通貨スワップ再開に前向きな態度を示す可能性がいつよりも高まった。 (中略)

小規模な開放経済であるうえ通貨危機の経験がある韓国としては主要機軸通貨国との通貨スワップが必須だ。現在、米日中3カ国のうち韓国と通貨スワップを締結している国は中国しかない。ちょうど日中間でも通貨スワップの議論が始まっただけに雰囲気は悪くない。
(引用ここまで)
最近、アルゼンチン・ブラジル・トルコなど新興国通貨の価値が急落した。米国の金利上昇で、外国人資金が新興国から離脱しているためだ。アルゼンチンは一週間で政策金利を3回に分けて12.75%ポイントも上げる劇薬処方まで使ったが、ペソ貨下落を防ぐことができなかった。経常収支・財政赤字が深刻なこれらの国とは違い、韓国はファンダメンタルズが強い。金融市場も比較的安定的だ。それでも対岸の火を見物するようにこの流れを見るべきではない。 (中略)

韓国銀行の李柱烈(イ・ジュヨル)総裁が、先週、日本との通貨スワップの再開の可能性について言及した。南北首脳会談で変化した北東アジアの情勢をうまく活用すれば、感情的な争いで途切れた韓日通貨スワップを復元することは十分に可能だ。9日に東京で開かれる韓日中首脳会談と韓日首脳会談がその良い契機になればと思う。
(引用ここまで)
 文在寅(ムン・ジェイン)大統領は今月9日、韓中日首脳会議と韓日首脳会談のため日本を訪問する。韓国大統領による訪日は6年5カ月ぶりだ。平昌冬季オリンピックの際に日本の安倍首相が来韓したのに続き、今回文大統領が日本を訪問することで、両首脳によるシャトル外交が復活したとの意味合いもあるだろう。 (中略)

 韓日両国の間には北朝鮮問題に限らず共に解決すべき多くの懸案が横たわっている。韓国銀行の李柱烈(イ・ジュヨル)総裁はつい先日「日本との通貨スワップ再開に向け努力したい」と述べたが、2001年から14年以上にわたり続いてきた韓日通貨スワップが15年に中断した理由もやはり独島や慰安婦問題だった。これらの問題は今後、今のもつれにもつれた韓日関係を解く最初のきっかけになるかもしれない。
(引用ここまで)

 ……なんだろう、「必死だな」ってヤツですか。
 北朝鮮情勢が変化しそうだからといって、韓国がそれにいっちょ乗りできる理由なんてどこにもないと思うのですが……韓国からの視点だと違うようですね。
 
 外貨不足について韓国ではトラウマの域と化しています。
 そこからIMF管理下に置かれたことも併せて、韓国人が根本的な恐怖感を持っているといっても過言ではないでしょうね。
 バラエティの海外ロケに非難が集中したときに「外貨を無駄遣いするな」なんてクレームが入ったほどです。
 逆説的にそのおかげで財政的には健全性が保たれているのですが(いろいろなものを犠牲としつつ)。

 各国との通貨スワップ協定に奔走しているのもそこが原因なのでしょう。
 通貨スワップ協定を締結する度に大ニュースとして扱うなんてのも、根本的な恐怖感が拭えていないからこそなんでしょうね。カナダドルを「基軸通貨」としているところなんて憐れすぎて言葉が出ませんでしたよ。
 中国はそのあたりをうまくくすぐって、通貨スワップ協定の延長をさせることで大きな恩を売ることに成功しています。

 ただまあ……再開協議を中止したのは釜山の日本総領事館横に慰安婦像を設置したから。
 そのときと政権も同じだし、財務相すら替わっていない。徴用工像の設置を阻止したなんてのはプラス要因ではないのは前に書いたとおり。
 ASEAN+3の財務相会議ですでにシンガポール、インドネシアとは通貨スワップ協定を結んでいるのだから、本当に日本にやる気があるのであればそこでオフィシャルな話は出ていると思いますよ。
 いつもの「アドバルーンを打ち上げれば勝ち」ってアレのような感じがしますね。

「空気」の研究 (文春文庫)
山本七平
文藝春秋
1983/10/25