元駐英北朝鮮公使の太永浩氏「北の完全な核放棄の可能性はない」(中央日報)
元駐英北朝鮮公使だった太永浩(テ・ヨンホ)氏が「北朝鮮が国連の強力な制裁のために宥和政策を繰り広げているが、核を完全に放棄する可能性はない」と展望した。また「金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長は開城(ケソン)工業団地式の開放モデルを好む」とし「北朝鮮に開城工業団地のような外部と断絶したモデルを10カ所ほど作るだろう」と予想した。

太氏は最近、韓国メディア「ニューシス」とのインタビューで「昨年9月から12月までの3カ月間に国連の対北制裁が2件あった。この制裁の破壊力については北朝鮮もそこまで予測できなかった」としながら「今回の制裁は北朝鮮の数百万の基層住民の生活を根本から脅かした」と分析した。

太氏はまた、金正恩政権が核兵器を完全に放棄する可能性はないとした。太氏は「金正恩は北朝鮮の核兵器を『平和守護の強力な宝剣』と定義していて、『我々子孫がこの世で最も尊厳高く、幸せな生活を享受することができる確固たる担保』と述べた」とし「未来の確固たる担保だと規定しておきながらこれを放棄する? 決して有り得ないことだ。核兵器の一部を放棄するなら分からないが」と確言した。 (中略)

あわせて「北朝鮮の交渉はたいていこのようなやり方だ。初めに概念的に合意し、後でその概念の具体的な内容を聞いて破る。そのようして時間稼ぎをする。北朝鮮の完全な核廃棄を実現するには、それが可能だったとしても数年という時間と、数えきれないほど複雑な段階を経るべきだが、米国が果たしていつまで今のような断固たる態度を維持できるかも疑問だ」とニューシスを通じて明らかにした。

続けて、「過去10年間、開城は工業団地のおかげで北朝鮮のどの地域よりも豊かに暮らしながら、うまく統制された都市だった」とし「工業団地で働く住民は、日常生活でも党の統制によく従い、結局断絶モデルとして成功したといえる」と評価した。北朝鮮内に10カ所余りの「断絶モデル」を作り、経済開発を推進するだろうと太氏は分析した。
(引用ここまで)

 この記事のテ・ヨンホは2016年に脱北してきた、北朝鮮の駐イギリス公使だった人物。
 これまで脱北してきた外交官の中では最高位の人物で、当時かなりの話題になったことを記憶しています。
 当時からどのような事情で脱北したのか疑問に思われていたのですが、平壌に戻って暮らすことが難しいということで妻子から脱北を勧められたのではないかともされています。
 そこらへんの一般人とは異なり、本当の政権内部に近しい人物であることから情報源としても信頼できるのではないか、ということが言われていますね。
 平昌オリンピック当時、ムン・ジェイン政権から「静かにしてろ」と強要されていましたっけ。
 そういう措置を執られていること自体が、情報源として有用であると証明しているようなものですね。

 で、その人物が「キム・ジョンウンは絶対に核を手放そうとしない」「今回の交渉は時間稼ぎのためだ」「鎖国を続けながら開城工業団地のようなものを数多く作るつもりだろう」と証言。
 北朝鮮の目論見はこのあたりだろうなというのは実感できるところです。
 また、去年からのセカンダリーボイコットを含めた制裁が本当に効いているということも証言していますね。
 やはり、このあたりの事情でキム・ジョンウン自ら出てこざるを得なくなったというのが実際なのでしょう。

 そして楽韓Webでは再三にわたって、今度のアメリカが(トランプ大統領が)そのやりかたを許すかは疑問だと言っています。
 象徴としている核実験場廃棄もけっきょくは専門家の訪問が許されないことになるというのは、時間稼ぎに使うということでしょう。
 寧辺の冷却塔爆破と同じだと語っていましたが、その通りになりそうですね。
 ただし、今度はそれでアメリカをだませるかどうかは別であると思いますが。