トランプ、文大統領を隣に座らせて36分間の記者会見ワンマンショー(中央日報)
「文大統領の言葉は通訳する必要ない」…トランプの外交非礼に青瓦台の立場は?(中央日報)
一方、トランプ大統領はこの日、記者らの質問を受けながら「ワンマンショー」を見せた。両首脳が胸襟を開いて話すために準備された単独会談は遅れ、時間も当初の30分から21分に短縮した。誰か見ても外交的欠礼だった。トランプ大統領は「文大統領と電話で多くの話をしたので、これ以上尋ねることはない。会談は長くない」とし、計28の質問を受けて会見を進めた。このうち文大統領に与えられた答弁の機会はわずか2回だった。トランプ大統領が答弁を勧めた中国の介入問題と韓国記者団の最後の質問だ。特にトランプ大統領は文大統領を隣に座らせたまま国内政治問題について冗長な答弁をした。米連邦捜査局(FBI)のトランプ陣営秘密情報部員問題などについてだ。そして仲裁者の役割をする文大統領を信頼するかという質問が出てくると、「とても信頼している」と称賛するようだったが、突然「彼(文大統領が)が聞けるように通訳するのか。なぜなら今、彼は我々が(英語で)している話を聞いていないため」と話した。「通訳されるまで待とう」とも言った。 (中略)

36分間の会見の最後に韓国記者団が文大統領に「北の態度の変化が懸念されている状況で、韓国の仲裁者の役割をどうするのか」と尋ねた。文大統領は「私は米朝首脳会談が予定通り開かれると確信する。私の役割は米国と北朝鮮の間で仲裁をする立場というより、米朝首脳会談の成功のために米国と共に緊密に協調、協力する関係」と韓国語で答えた。するとトランプ大統領は笑いながら「私は通訳を聞く必要がない。以前に聞いた話だと確信しているため」と述べ、通訳をさせずに会見を一方的に終えた。
(引用ここまで)
青瓦台関係者はこの日、青瓦台春秋館で記者らに対し、22日(現地時間)のホワイトハウス韓米首脳会談でトランプ大統領が「文大統領の言葉は以前に聞いたことなので通訳する必要はない」(I don’t have to hear the translation because I’m sure I’ve heard it before)と述べたのは「外交的欠礼」ではという指摘について、「報道に出てきた解釈自体が誤りだとみている」と述べた。

関係者は「私は『良い話であるため聞かなくてもかまわない』という趣旨の言葉として受け止めた。全体的な脈絡と雰囲気を見ても(文大統領に対し)A+の話も出てくるなど、和気あいあいとした雰囲気の中でお互い良い言葉を交わす席だったのではないだろうか」とし「その場で(無視するように)『その必要はない』と話したというのは雰囲気と合わないのでは」と説明した。
(引用ここまで)

 まあ、「通訳しなくてもいい」っていうほうに関していうのであれば、外交欠礼というよりは「おっと、皆まで言うな。おまえの言いたいことは分かっている」という以心伝心を演出したかったのでしょう。
 それが成功しているのかっていうと、していないと思いますけどね。
 毎度毎度のことなのですが、トランプ大統領は大統領っていうよりはそこら辺の気さくなおっさんにしか見えないのが困りもの。
 外交プロトコールが通用しないというか。

 それよりも問題なのは米韓首脳会談が当初予定が30分、実際には21分で終了したということでしょう。
 通訳をはさんでいるので実質会談時間は10分。
 たった10分でなにが話せるのかということですよ。
 おまけにその後の共同記者会見は36分間に渡ってトランプ大統領の独演会。
 ムン・ジェインに質問が行ったのはわずか2回。そしてそのうち1回は「通訳しなくていい」って言われちゃうっていう。

 昨日のトランプ大統領による米朝首脳会談中止、もしくは延期の可能性に言及しているシーンでも、一応隣にムン・ジェインがいるのですよね。
 なので「えーっと、これは首脳会談後の記者会見なんだろうな、たぶん」と思ったのですが、後半になると内政についても語りはじめて「……どういうこと?」となって頭にはてなマークが浮かんでいたのですよ。
 まあ、トランプ政権の閣僚とか官僚とかはいつもこういう気分を味わっているのでしょうね(笑)。

 こんな会談をするために1泊4日の弾丸スケジュールで訪米して、今日の早朝に韓国に到着したんだそうですよ。
 メッセンジャーとしては当然の動きなのかもしれませんが、問題はそのメッセンジャー役をまともにできているかどうか……という疑念をアメリカからも持たれているということですね。

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ニューズウィーク日本版編集部
CCCメディアハウス
2018/5/22