北朝鮮、ペンス米副大統領を「愚か者」と非難(BBC)
米の首脳会談中止発表に焦り? 開催「用意ある」と強調=北朝鮮(聯合ニュース)
北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)外務次官は24日、マイク・ペンス米副大統領の言動を「愚か」と非難し、外交が失敗した場合には「核による最終決戦」の可能性を警告した。

崔氏は、北朝鮮政府は米国に対話してほしいと「お願い」などしないし、会談に出席するよう説得もしないと述べた。 (中略)

北朝鮮は、米国が北朝鮮に対し核兵器の放棄を一方的に主張した場合、会談への参加を再考するだろうと述べた。(中略)

ペンス氏が北朝鮮は「リビアのように終わるかもしれない」など発言したことについて、崔氏は北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)を通じて、「許容できない、厚かましい発言」だと批判した。

「米国政策に関与している者として、あのような無知で愚かな発言が米副大統領の口から噴出したことに、驚きを抑えられない」と崔氏は述べた。

崔氏は、「米国が我々と会議室で会うか、核対核の最終決戦で対決するのかは、完全に米国の決断と振る舞いにかかっている」と警告した。
(引用ここまで)
北朝鮮の金桂官(キム・ゲグァン)第1外務次官は25日、談話を発表し、「米国側の一方的な(朝米首脳)会談取り消し発表は、これまで傾けた努力と新たに選択して進む道が果たして正しかったかをわれわれに今一度考えさせる」とする一方で、「朝鮮半島と人類の平和と安定のためにすべてを尽くそうとするわれわれの目標と意志には変わりがなく、われわれは常に大胆かつ開かれた心で米国側に時間と機会を与える用意がある」と述べた。朝鮮中央通信が伝えた。

 トランプ米大統領が24日(米東部時間)、6月12日に予定されていた朝米(米朝)首脳会談の中止を発表したことを受け、金氏は「委任により」とする談話を発表した。「委任により」とは、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)の意向が盛り込まれていることを意味する。

 金氏は談話で、「会って、ひとさじ目で腹が満たされることはないだろうが、一つずつでも段階ごとに解決していくならば、今より関係が良くなりこそすれ、悪くなることがあろうかということくらいは、米国も熟考してみなければならない」と述べた。さらに「われわれはいつ、どのような方式であれ、対座して問題を解決していく用意があることを、米国側に今一度明らかにする」と強調した。

 朝米首脳会談について、金氏は「数十年におよぶ敵対と不信の関係を清算し、朝米関係改善の新たな里程標を設けようとするわれわれの真剣な模索と積極的な努力は、内外の共感と支持を受けている」とした。トランプ氏が歴代大統領ができなかった勇断を下し、首脳会談という重大な転換に向け努力したことを高く評価してきたとも言及した。
(引用ここまで)

 21日のペンス副大統領の「CVIDに基づく非核化が必要である。さもなくばリビアと同様の末路を辿るだろう」という発言に対して、北朝鮮当局は「ペンスは愚か者だ」とする論評を出していました。
 曰く、「北朝鮮はアメリカに会談して欲しいと『お願い』することもないし、会談に出席するように説得もするつもりがない」とご高説をいただいたのですが。
 米朝首脳会談があろうとなかろうと構わない、と雄々しく吠えたのですね。
 南北閣僚級会談をドタキャンし、米朝首脳会談の中止にも言及したのと同じ勢いでした。

 さて、その24日の夜(日本時間)にホワイトハウスから米朝首脳会談の中止が発表されてから、出てきたのが下の談話。
 一気にトーンダウンしてて苦笑するしかありません。

 北朝鮮の常套手段なのですが、なんだかんだと発言に対して言いがかりをつけては賭け金をレイズしていくというパターンを忠実に守ってきました。
 で、最終的に利益だけさらって約束を守らないというやりかたですね。
 25年前から常に北朝鮮がやり続けていた、彼らにとっての王道ともいえる手段です。
 たとえば「会談が行われなくても我々は一向に困らない」と言い放ち、アメリカなどがハードルを下げるのを待つというもの。

 その轍を踏まないというトランプ政権の方向性がはっきりしてます。
 「会談がなくても構わない? じゃあやめよう」でやめられてしまうと、それ以上手が出せなくなる。
 思えば平壌での日朝首脳会談で拉致問題をキム・ジョンイルに認めさせたのも似たような経緯でしたね。
 当時、「あくまでも強硬策で拉致問題が扱われないのなら椅子を蹴って帰ってもいい」と小泉総理に上奏したのは安倍官房副長官でしたっけ。
 その後、拉致被害者の「帰国」を求めた北朝鮮に対して、「国家の意思として帰さないとすべしです」と言ったのも安倍官房副長官(当時)。「帰国」をさせるように要求したのは田中均アジア太平洋局長(当時)であったことも覚えておくべき部分ですね。

 閑話休題。
 テ・ヨンホ元駐英北朝鮮公使が語っていたように、セカンダリーボイコットを採用した経済制裁が辛いから北朝鮮は前に出てこざるを得なくなった。
 だけども、CVIDに基づく非核化以外では手の打ちようがなくなったというのが現状。行くも地獄、戻るも地獄。
 対北朝鮮外交はこうしなければならないという手本のような動きであったと思います。

ただいま23%オフ。なかなかに面白いです。
北朝鮮核危機 全内幕 (朝日新書)
牧野 愛博
朝日新聞出版
2018/2/13