【コラム】落第点の韓国経済、南北首脳会談では誤魔化せない(朝鮮日報)
盧武鉉政権を継承したという文在寅(ムン・ジェイン)政権がこのほど発刊した発足1年目の自己評価集は堂々としている。 11年ぶりの南北首脳会談の知らせから始まる自己評価集を見ると、すぐにも南北が統一され、あらゆる人々が豊に暮らせるようになるかのようだ。「文在寅政権1年、国民に報告いたします」という題の自己評価集は、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の写真が文大統領と並んで掲載され、南北首脳会談の国民向け報告会を見ているようだ。そして、外交安保・福祉・経済など35項目にわたる国民との約束をすべてきちんと守ったとして胸を張っている。

 ところが、落ち着いてみてみると、文在寅政権の5大国政目標のうち、2番目に挙げられていた「共に豊かに暮らせる経済」は4番目に追いやられている。15項目ある今後の課題のうち、「革新成長」の中核である「規制緩和」はなくなっている。板門店に12時間姿を見せた金正恩委員長によって、1年間の課題がかき消されてしまった。

 しかし、落第点に近い経済成績表は隠そうにも隠しきれない。文大統領の「第1業務指示」である「雇用」は最悪だ。雇用を増やすとして税金(修正予算)11兆ウォン(約1兆1260億円)をつぎ込んだが、失業率はこの17年間で最悪になった。毎月30万人以上ずつ増えていた就業者数は10万人台に落ち込み、雇用創出能力は大幅に下がった。今年3月の青年就業者増加数は「0(ゼロ)」とインターネット上の大統領府雇用状況ページにはっきりと書かれている。それでも雇用をうたう政府は再び税金に頼って雇用を増やすとして修正予算にこだわっている。

 文在寅政権のトレードマークである「所得主導成長」は、所得増加実験の道具である「最低賃金引き上げ」によってかえって仕事を失う「雇用ショック」の主犯となり、説得力をなくしている。最低賃金を引き上げて内需を再生させ、活性化した内需が成長を刺激してまた収入を増やすという好循環構造は幻想だったことが確認されている。成長率は半導体輸出によってかろうじて3%を維持しているが雇用は増えておらず、雇用のない成長すら懸念されている。成長軌道の修正は避けられない。(中略)

南北問題が急進展したため、成長動力だの何だのは眼中になくなったのだ。経済担当長官らも南北経済協力に気を取られている。 (中略)

文大統領は金正恩委員長の方ばかり見ている。南北会談後80%前後まで上昇した支持率が永遠に続くと信じているのだろう。湾岸戦争の英雄ジョージ・H・W・ブッシュ(父ブッシュ)元米大統領も、軍事・外交の成功で史上類を見ない90%の支持率を得た。しかし、父ブッシュ政権はクリントン氏の一撃により短命に終わった。「巨人ゴリアテ」ブッシュ氏は「少年ダビデ」クリントン氏のたった一言のスローガンによりひざを屈した。「It’s the economy, stupid(問題は経済なんだよ、この愚か者め)」
(引用ここまで)

 「困難な対外諸条件にもかかわらず、2017年の韓国は3%超の成長を遂げた」という報告書が出たという話は既出。
 ムン・ジェイン政権の努力云々ではなく、半導体が好調という状況で成長しているように見えているのですが。
 半導体製造は人手を必要としない産業なので、もちろんのこと雇用は増えません。
 成長すれども、雇用は伸びずという現状は当然といえば当然。

 いまだにサムスン電子は韓国国内で工場を作っているのですが、なによりも安い電気代が魅力だから。
 以前に比べれば多少は是正されてはいますが、産業用電気料金はまだまだ充分に安い
 かつ不況の煽りで電力が充分に余っていて安定供給できているという状況であれば、納得できます。
 化学系も同様なので、東レが韓国に工場を作っているのもそういう理由なのでしょう。
 まあ、ムン・ジェイン政権のキレイナ韓国政策でどうなるか分からない部分もありますけども。

 1997年に最後の工場が建設されてからこっち、韓国国内での新規工場建設がゼロという自動車業界とちょうど真逆の状況ですね。
 電力とは異なっていて、韓国の人手というのは異常なくらいに高価であるということがよく分かる事象ではないでしょうか。

 3月の青年層(15〜29歳)雇用がプラマイゼロだった。
 「中小企業に就職したら1年につき1000万ウォンプレゼント!」(ただし3年間に限る)とかいう頭の悪い政策じゃどうにもならないのは当然で。
 人件費がかつてないほどに高騰している以上、同じ雇うのなら経験者を雇うのは当然なのですよ。
 フランスやスペインで若年層失業率は高いのも理由は同じ。
 ムン・ジェイン政権の自己採点ではこの1年間の政権運営は満点に近いようですが、まあ……経済なんてどうでもいいというのが本音なんでしょうね。

 おっと、ムン・ジェインの南北首脳会談(2回目)の報告がはじまってます。提案はキム・ジョンウン側からあったとのこと。

あたまのわるいひと 缶バッチ B
ベルハウス(Bell house)
2017/11/27