【コラム】「電気料金の真実」隠す韓国政府(朝鮮日報)
 韓国最大の公企業である韓国電力が5年半ぶりに2四半期連続で赤字を記録したのも、こうした状況で起こったものだ。電気料金はそのままなのにLNGや有煙炭など燃料費が高騰、発電にかかる費用が昨年1−3月期に比べて2兆ウォン(約2000億円)以上増えたためだ。何よりも政府の脱原発政策で安価な原子力発電の代わりに高価なLNG・石炭発電が急増したことが直撃弾となった。

 韓国電力は4月30日、米証券取引委員会に提出した報告書で、「政府のエネルギー転換政策に基づいて原発の割合を引き下げ、新規原発建設の白紙化などが履行される予定だが、これは財務状態に否定的な影響を与える可能性がある」と述べた。脱原発政策の余波で経営改善が望みがたくなったことを明らかにしたのだ。

 しかし、産業通商資源部(省に相当)のエネルギー転換情報センター公式サイト(www.etrans.go.kr)に入ってみると、「(脱原発で)電気料金は急騰しない。料金引き上げ要因は発生するが、約10.9%程度で大きくはならない見通しだ」と書かれている。だが、「燃料費と物価要因を除いての見込み」というただし書きが付けられている。

 そうした中、来年度の国際原油価格が1バレル平均100ドル(約1万1000円)に達するとの見通しも出ている。それだけエネルギー発電コストの上昇傾向が顕著なのだ。政府は、韓国のように脱原発と再生可能エネルギーの拡大を推進したオーストラリアで電気料金が高騰したことについて、「内需LNG価格が大幅に上昇したが主因」と説明した。これは原子力発電に代わるLNG発電コストの増加が電気料金値上げの主犯であることを自ら認めたものだ。政府はこのサイトで、「古くからの原発依存国である日本でも原発の割合を大幅に縮小中」と書いている。

 脱原発に伴うLNG・石炭発電の増加と燃料費上昇による発電コスト増加が、電気料金引き上げと韓国電力の経営悪化を招いているのに、政府はこれを隠そうと汲々(きゅうきゅう)としている。国民の目は節穴ではない。
(引用ここまで)

 ムン・ジェインの経済関連の公約はいくつかありまして。
 ざっくりと見るとこんな感じ。

・2020年までに最低賃金を1万ウォンにする。
・公務員を81万人増やす。
・原発、石炭火力を減らし、特に2030年までに原発ゼロへ。

 その他、地下商店街の空気の質をよくするなんてものもありましたっけね……。
 さて、今回はそのうちの電力の話。

 すでにムン・ジェイン政権の命令によって原発、石炭火力発電所の稼働を減らしています。
 韓国において原発、石炭火力による発電量は総発電量の70%強に相当します。2015年の統計で原発は32.3%、石炭火力が39.4%でした。
 その代わりに増やそうとしているのが天然ガス火力と再生可能エネルギー。
 新規建設中の石炭火力はLNG火力に転換し、新古里5号、6号原発も最後の最後まで建設中止にしようとしていましたが、さすがにゴリ押しが過ぎるとして建設再開が決定しています。
 ただ、これからの新規建設は無理でしょうね。
 何度か書いている「キレイナ韓国」政策ってヤツですね。

 ちょっと前まで燃料費低下によって年間の営業利益が11兆ウォン、営業利益率は20%という超優良企業に生まれ変わっていた韓国電力が赤字計上をするようになっています。
 ただ、それでも「電気料金は上げない」と言っているようなので、またぞろ魔法の杖である税金投入でしょう。

 根本の構造を変化させることなく、小手先だけで「韓国は生まれ変わった」的なパフォーマンスをやろうとしているので逆に経済構造に無理を強いる結果となっているのですね。
 韓国だけが世界経済の潮流に逆らって失業率を増やしている大きな原因がそこにあるのですが……。
 ま、はっきり言って韓国の経済的失点は日本の得点に半分以上直結しているのでありがたいことではあるのですけどね。