米朝首脳会談:開催直前まで「最大限の圧力」で決断促す米国(朝鮮日報)
「暗殺」「猫なで声」で金正恩いぶし出すトランプ(日経ビジネスオンライン)
 米国のドナルド・トランプ大統領が7日(現地時間)、「北朝鮮は必ず非核化すべきで、非核化しないことは容認できない」と発言した。その上で、交渉が成功裏に進んだ場合、「終戦宣言に署名することもあり得る」とも言及した。

 トランプ大統領は7日、ホワイトハウスで安倍晋三首相と首脳会談を行う前後に取材に応じ、「北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長と会って首脳会談を行う全ての準備ができた」として、このように発言した。トランプ大統領は、北朝鮮制裁に関連して「最大限の圧力という用語を再び聞くことになれば、交渉がうまくいかなかったと分かるだろう」「(非核化前まで)いかなる制裁も解除せず、北朝鮮に加えられる新たな制裁は300件を超え、一部は極めて強力」と語った。トランプ大統領は今月1日、ホワイトハウスを訪れた北朝鮮の金英哲(キム・ヨンチョル)労働党統一戦線部長と会った後、「最大限の圧力という用語をこれ以上使いたくない」と語っていた。

 マイク・ポンペオ国務長官も7日、ホワイトハウスでブリーフィングを行い、「完全かつ検証可能で不可逆な非核化(CVID)だけが米国の容認できる結果で、北朝鮮が大量破壊兵器(WMD)プログラムを取り除くまでは制裁を解除できない」「金正恩委員長は、国のためにそうした(CVIDの)決断をする準備ができていると期待している」と語った。

 米朝首脳会談を五日後に控えた状況で、トランプ大統領とポンペオ国務長官が相次いで「米国はCVIDの原則を放棄しない」とし、金正恩委員長がこれを受け入れる決断を下すよう要求したのだ。
(引用ここまで)
── トランプ大統領は北の主張していた「段階的な非核化」も受け入れました。

鈴置:日本の多くのメディアがそう報じました。それは誤報です。6月1日の会見で大統領が「時間をかけていい」と語ったのを勘違いして報じたのです。質問を含め、関連部分を引用します。 (中略)

 ホワイトハウス担当の記者が「北朝鮮と『完全かつ検証可能で不可逆的な非核化』で合意したのですか」と聞きました。

 トランプ大統領はそれに対しては「多くのことを語りあった」と答えただけで、話題を会談の内容から日程にそらしたのです。

 日程に関する話の中で「Take your time(時間をかけていい)」と語ったのです。「非核化」ではなく「会談」に時間をかけていい、と言っているに過ぎません。

 大統領はこの会見で、もう一度「Take your time(時間をかけていい)」という言い回しを使いました。「2回目、3回目の首脳会談についても議論したか」と聞かれた時です。

 この、会談の日程に関する質問に答えた際に「(北朝鮮側に)私は率直に言った。『時間をかけていい。時間をかけていい。それ(制裁)は続けるが、(決断には)時間をかけていい』」と説明しました。
(引用ここまで)

 「トランプが段階的な非核化を容認」というニュースは少なくてもうちがアメリカのマスコミを見るかぎりではなかった感じですね。
 日本では毎日新聞がそう報じて「え、会見のどこにそんな文言があったっけ?」と調べたのですが、見つからなくてなんともいえない違和感を抱えていたのです。

トランプ氏 段階的非核化を容認 米朝12日に会談(毎日新聞)

 この時は「独自情報によるものなのかねえ」と自分を納得させたのですが。
 鈴置氏のコラムによれば「そもそも、そんなことは言っていない」とのこと。
 なるほど、これであれば会見での「段階的な非核化容認発言」を探しても見つからないはずですわ。
 ま、確かにトランプ大統領の記者会見での言葉は記者に語りかける形になったり、自分の意見を出したりなんだりであとから文言を追うだけだと理解できない部分も多いのですけどね。
 必要があればできるだけホワイトハウス提供の動画を見て確認しないといけないっていう。

 一方で先月末に北朝鮮に渡り、キム・ジョンウンと非核化についての会談を行ったポンペオ国務長官も再度「CVIDだけがアメリカの容認できる結果であり、達成されるまで制裁解除はない」と語っています。
 同じ日にトランプ大統領からも同じ話が出ていますね。
 アメリカの方針はぶれていない。
 ただ、その一方で「今回の会談はまず知り合いになるというもの」みたいなものだという話も出ています。

トランプ氏、米朝首脳会談は予定通り実施と 「まずは知り合いに」(BBCニュース)


 実質的な「成果」はなにも出ないのではないかと危惧するところですね。
 あさってには会談なのですが内容についてなんのリークもないということは、実務会談がうまくいっていないということでもあるのでしょう。
 挨拶して終わり、なんてこともあり得るのではないかと思われます。
 それは決して北朝鮮にとっていい話ではないのですけどね。

米朝密約 なぜいま憲法改正、核装備か
日高義樹
徳間書店
2017/12/8