最低賃金引き上げ・雇用環境悪化、韓国の失業給付が過去最大に(朝鮮日報)
【社説】なぜ国民を経済実験の対象にするのか=韓国(中央日報)
 最低賃金引き上げと雇用環境悪化の影響で5月の失業給付支給額が過去最高を記録した。韓国雇用労働部(省に相当)が10日発表した雇用市場動向で分かった。

 5月の失業給付(求職給付)支給額は6083億ウォン(約619億円)で、前年同月を30.9%上回った。3月に支給額が5195億ウォンとなり、5000億ウォンの大台を初めて超えた後、わずか2カ月で6000億ウォンを突破した格好だ。年初来の失業給付支給額は1月が4509億ウォン、2月が4645億ウォン、4月が5452億ウォンと毎月増加傾向にある。 (中略)

 一方、5月時点での雇用保険加入者は1313万2000人で前月を33万3000人(2.6%)上回り、1年1カ月ぶりの増加幅となった。製造業では1600人の伸びにとどまったが、保健福祉(7万4000人)、卸小売(5万2000人)、宿泊・飲食4万2000人)などサービス業で31万7000人増えた。雇用労働部はこれを韓中関係改善による観光客増加など内需回復のシグナルとみているが、専門家は最低賃金引き上げの衝撃を軽減するため、政府が実施した「雇用安定資金」の影響が大きいと指摘する。雇用安定基金は雇用保険加入を申請条件としている。
(引用ここまで)
霧がかかって視界が良くなければ速度を落とすのが安全運転の基本だ。経済政策も変わらない。青瓦台(チョンワデ、大統領府)はまだ最低賃金の副作用が確認されていないという立場だが、金東ヨン(キム・ドンヨン)経済副首相は価格(最低賃金)を上げれば需要(雇用)に影響が出るのは常識だとして速度調節論を提起した。韓国開発研究院(KDI)が最低賃金引き上げで今年の雇用が減るという報告書を出すと、イ・サンホン国際労働機構(ILO)雇用政策局長はKDIが海外の資料を不適切に引用する「あきれる失敗」を犯したと批判した。「最低賃金の影響は本当に分からない」ということだ。

百歩譲って最低賃金引き上げを擁護する青瓦台の主張が正しいとしても、今の政策がすぐに正当化されるわけではない。最低賃金引き上げの効果がまだよく分からないため今までのようにアクセルを踏むべきという主張は無責任で危険だ。政策の効果もまともに確かめず、経済の主体に広範囲に影響を及ぼす最低賃金政策を続けるということであるからだ。正しいという証拠もなく政策を決めておき、後になって「証拠」を何とか見つけようとするため、「最低賃金のプラスの効果は90%」という共感しがたい大統領の発言が出てくる。 (中略)

7月に施行される週あたりの勤労時間の短縮も国民相手の政策実験となる可能性が高い。企業は混乱しているが、雇用労働部はまだ明確な指針も出せていない。こうした状況で金栄珠(キム・ヨンジュ)雇用労働部長官は「準備はうまくいっている。施行してみて補完する部分は補完する」と述べたのはあきれる。国民は生半可な政府の政策の実験対象でない。「地獄への道は善意で舗装されている」という。最低賃金引き上げと勤労時間の短縮という「美しい」政策のために一時的な対策が続き、結果的に財政が破綻するようなことにならないか心配だ。
(引用ここまで)

 最低賃金が引き上げられたので、失業保険の下限、上限もそれぞれ引き上げられて過去最大の給付額になったとのこと。
 件数については言及がないので、それほど伸びていないのかな。
 それでも最低賃金引き上げ率が16.4%なのに、失業保険の給付金が35%増っていうのは不思議ですね。

 上の記事の最後には「雇用保険加入が増えている」という話がありますが、これはひとりあたり13万ウォン/月になる助成金の給付対象が30人未満の事業所でかつ雇用保険に加入しているということからやむなく加入しているというのが実情でしょう。
 韓国政府曰く「内需回復のシグナル」なんだそうですが(笑)。

 で、中央日報のほうは相変わらず「最低賃金引き上げを中断しろ」というコラム。
 ムン・ジェインが「前向きな効果は90%」と発言していますが、これは大元のデータも統計もねじ曲げて出てきたものであることがすでに分かっています。
 財務大臣相当の経済副首相兼企画財政部長官であるキム・ドンヨンからは「最低賃金引き上げで雇用が鈍っている」という言葉が私見として聞かれるようになり、政府系経済シンクタンクであるKDIからは「このままでは3年で30万人以上が失業する」というレポートが提出されている。
 それでもいまだにムン・ジェインの取り巻きからは「まだだ、まだ最低賃金引き上げがどのように雇用に影響を及ぼしているかは不明だ」とのコメントが出ている始末。
 中央日報は「まだ不明だ、というのであれば一度留まってみるのが常識ではないか」と正論を述べているのですが……まあ通用しないでしょうね。

 むしろとことんまで貫き通してみたらいいのですよ。
 2020年に最低賃金が1万ウォンになった瞬間に不思議なことが起きてロボライダーものすごい奇跡が起きて経済大国になれるかもしれませんしね?
 可能性は無限ですから。
 まあ、私の目には政府負担が無限に伸びていく姿しか見えませんが、韓国大統領府の持つ独自データでは異なっているのでしょう。
 行け、ムン・ジェイン。所得主導成長という名の無人の荒野を!

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2015/10/07