中国は周辺国に朝貢要求、米国防長官が指摘(朝鮮日報)
 マティス国防長官は15日、海軍大学の卒業式で演説し、「中国は現在、国際秩序を変更するための長期計画を持っている。明が彼らのモデルであるようだ」と述べた。その上で、「やや筋肉に頼る方式ではあるが、他国には朝貢をささげる属国になり、北京に頭を下げることを求めている」と指摘した。ワシントン・ポストは20日、「習近平国家主席の野心について、識見を通じて警告したものだ」と評した。

 中国が過去の明の時代の栄華を再現しようとしており、周辺国に朝貢外交を強要しているというマティス国防長官の批判は今回が初めてではない。昨年3月、米議会での聴聞会では、「中国は南中国海(南シナ海)で周辺国が強大国(中国)に朝貢したり、黙って従わせたりする一種の朝貢国家方式を取り、信頼を破壊している」と述べた。

 昨年2月に日本では、「今中国は明代の冊封政策を復活させ、周辺を全て自国の勢力圏に置こうとしているのかもしれない」と述べた。生涯軍人として生きてきたマティス国防長官の口から中国の王朝史や「朝貢外交」「冊封政策」といった専門的な歴史概念が飛び出した。
(引用ここまで)

 さらっと「現在の中国が朝貢外交を求めているのだ」と言えるあたり、「おまえらのやろうとしていることは知っている」という宣言ですね。
 戦略研究家という顔も持っているマティス国防長官ですから、当然のこと中国の古典等にも通じているのでしょう。六韜なんかは最古の兵法書のひとつでもありますし。
 当然、周辺国の事情も多少なりとも理解していると考えたほうがよいでしょうね。
 李氏朝鮮が冊封国のひとつであるということも。
 国防長官自らが東アジアの歴史に詳しいというだけでもタフネゴシエイターになることができるはずですね。

 北朝鮮や台湾といった問題に対して自分だけであるていどの考察ができるというのは、かなりのアドバンテージでしょう。
 こうしてみると「トランプ政権には人材がいない」とされていますが、対中国・対北朝鮮に関してはそれなりの陣容と言える感じがしますね。
 このエントリは半分くらいは自分用のメモでもあったりします。

 さて、アメリカが非核化交渉のための実務者会談を行うために4人の当局者を北朝鮮に送ったそうですよ。

米国非核化交渉チーム4人、訪朝中(中央日報)

 共同声明文にあった「ポンペオ国務長官と北朝鮮高官による会談」のための露払いということだそうですが。
 まだまだ交渉は継続中、ということです。

明代海禁=朝貢システムと華夷秩序 (東洋史研究叢刊)
檀上 寛
京都大学学術出版会
2013/12/19