【コラム】なぜ韓国サッカーは魅力を失ったのか(朝鮮日報)
 鄭夢奎会長は16年、再選を果たした。W杯に行くまでの過程は前大会と同じだった。ロシアW杯が開幕するたった1年前、申台竜(シン・テヨン)氏が代表監督に就任したが、今回も結果はグループリーグ敗退だった。世界最強のドイツを倒しはしたが、本質的には監督選任や代表運営などで失敗した4年前とほぼ同じだった。 (中略)

 鄭夢奎会長がトップを務めるHDC(旧:現代産業開発)は「アイパーク」というブランドで有名だ。建設はもちろん、最近では流通関連事業において積極的にブランドを展開している。その鄭夢奎会長に対し、「韓国サッカー」というブランドの価値が下降を続けていた最中に何をしていたのか尋ねたい。この6年間の任期中、同会長のリーダーシップが見られなかったという見方は多い。

 鄭夢奎会長は先日の記者懇談会で、韓国代表に対する関心が下がった理由を尋ねられると、「南北首脳会談をはじめとする大きなトピックが多かった」と答えた。明確な原因の分析と対策を期待していた記者としては失望した。

 商品が売れなければ頭を痛めなければならない。誰もが納得する名将を迎えるなどの思い切った投資も必要だろう。問題を自分ではなくよそのせいにばかりするのは正しい姿勢ではない。今こそ韓国サッカーの経営者として確かなリーダーシップを示すべき時だ。
(引用ここまで)

 一応、こんな風に「今回の韓国代表は失敗したのだ」と書いている記者もいますよ、ということでピックアップしてみました。
 さて、今回の韓国代表には23人中5人しか欧州組がいないのですが。
 数も少ないですし、ちょっと全員を見てみましょうか。

・イ・スンウ(ヴェローナ)
・ク・ジャチョル(アウクスブルク)
・キ・ソンヨン(スウォンジー→ニューカッスル)
・ソン・フンミン(トッテナム)
・ファン・フィチャン(ザルツブルク)

 この5人のうち、Kリーグを経由しているのはク・ジャチョルだけ。
 他の4人は直接ヨーロッパに渡っています。
 パク・チュホもドイツからKリーグへの出戻りなのですが、プロ経験はJリーグからスタートしてバーゼル→マインツ→ドルトムント→蔚山現代という経路。
 ここ何年か、Kリーグから欧州挑戦が途絶えているのですよ。
 その最大の理由が移籍金。

 ヨーロッパのクラブはアジアからの移籍に対して多額の移籍金は支払いません。まあ、何千万円のレベル。香川は35万ユーロとかでしたね。長友の175万ユーロはチェゼーナへのレンタルで結果を残してからの完全移籍金でしたし。
 ところが中東のクラブは数億円レベルの移籍金をぽんと支払ってくれます。
 イ・ミョンジュという将来を嘱望されていたKリーグ所属の選手がいました。
 元新人王でベスト11にも選出された選手。ヨーロッパからも声がかかっていたそうですが中東はUAEのアル・アインに移籍
 移籍金は500万ドルでした。さすが原油の力。
 同時期に移籍した原口が50万ドル。大迫で7500万円。
 結果、原口も大迫もいまだにドイツでプレイして日本代表に選出されていますが、イ・ミョンジュは3年契約が終了して去年にFCソウルに出戻り。さらに兵役を果たすために2部の牙山に移籍。

 所属していたクラブにとっては500万ドルの移籍金を残してくれたことはありがたいのでしょうが、サッカーという競技にとってはどうだったのでしょうね。
 世界最高の水準でプレイする、ということは重要な経験じゃないかなと思うのですが。

 現状で日本代表は23人中15人が海外組。スタメンの11人のうち、10人が海外組。
 スタメン中、唯一のJリーグ所属だった昌子にもヨーロッパから移籍の話がきているとのこと。
 クラブや選手がなにを目指しているか、という大きな違いが今回の結果の違いを生んだように思えますけどね。

明日発売だけどもまだ画像はない。オシムのロングインタビューが掲載されているとのこと。
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文藝春秋
2018/7/10