経済学者、文在寅政権の経済政策に「不可」「保留」評価(中央日報)
「この1年間、分配政策ばかりだったが、むしろ不平等は深まった。経済政策全般に『F(不可)』評価を与える」(シン・チャンソプ・シンガポール国立大経済学科教授)

「まだ勉強をまともにできていないので『保留』にしたい」(張夏準・英ケンブリッジ大経済学部教授)

全国経済人連合会(全経連)が10日、ソウル汝矣島(ヨイド)全経連会館で主催した「企業と革新生態系特別対談」。対談をした韓国の代表的な2人の経済学者は文在寅(ムン・ジェイン)政権の経済政策をこのように総評した。2人の学者ともに高い点数を与えなかった。未来成長動力を確保するための産業政策が消えた点、エリオットなど外国系ヘッジファンドから国内産業が攻撃を受けても無防備に対応している点を、現政権が急いで改善すべき点に挙げた。直接的な非難は避けたが、株主資本主義を「財閥改革」の手段としている現政権の経済政策を間接的に批判したと解釈される。 (中略)

シン教授は「短期収益を追求するエリオットが大企業を揺さぶると、『財閥改革』を主張する人たちがこれをさらに好む状況も生じている」とし「憎い大企業が苦しむ姿を見ながらカタルシスを感じることはあるだろうが、韓国産業と国民経済には全く利益にならない」と説明した。 (中略)

両教授は経済民主化政策に対する批判的な見解も示した。シン教授は「企業の革新はライバル企業より多くの超過利潤を追求するしかないため、根本的に不公平な過程」とし「現政権の革新成長は『平等化』を目指す経済民主化と本質的に合わない」と指摘した。

張教授も「すべての人が同じ権利を持って暮らそうという意味の民主主義を企業組織に適用するのは合わない」と指摘した。しかし福祉の拡大には前向きな見方を示した。張教授は「十分な福祉は新技術の導入による雇用の減少を懸念する労働者の抵抗を減らし、革新成長にもプラスになる」と述べた。
(引用ここまで・太字引用者)

 太字部分。
 ヒュンダイ自動車の投資方針についてアメリカのファンド企業であるエリオット・マネジメントからクレームがついたのですね。今年の春くらいでしたかね。
 いわく「再編ではなく現代モービスとヒュンダイ自動車は合併してホールディングス企業の傘下に入れ」というように。で、無駄を省いて余剰資金を株主に還元しろというような提言ですね。
 正直、ヒュンダイにとってはそれほど利のある提案ではないのですが、コメント全体が「いい気味だ」みたいな空気になってて「……どういうこと?」と疑問に思っていたのですが。
 あれが「大企業が苦しむ姿を見て楽しみを得ている」のであればなるほど、と納得ができます。
 「ついでに貴族労組も倒してくれ!」くらいの感覚なのでしょうかね。

 というかですね、この記事で経済学者が提言していることって要するに「共産主義に傾倒するのはもうやめてくれ」っていう叫び声なのですよ。
 分配政策ばかりをやっていて、しかもそれが効果的に働いていない。
 むしろ上下格差は拡がって取り返しのつかないレベルにまでいこうとしている。
 これまで極小だった韓国の福祉政策を拡充するのであればともかく、すべての労働者を平等に扱おうなんていう話はどだい無理であるという話ですよね。

 所得主導成長なんてものは幻なのだから諦めろと。
 でもまあ、そんな提言を受け入れるような度量があればそもそも最初からそんな経済政策に傾倒するわけがない。
 来年の最低賃金はこの金曜日に決定されます。
 いまだに企業側は賃金凍結、労組側は43%賃上げの1万790ウォンを主張したままで、まったくすりあわせができていません。
 ちなみに業種毎に最低賃金を変更しようという案は今日否決されました。
 2020年といわず、前倒しで1万ウォン行っちゃえばいいのにね。

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