来年の最低賃金8350ウォンに決定…10.9%引き上げ=韓国
来年度の最低賃金が1時間あたり8350ウォン(約835円)に決定した。今年(7530ウォン)より10.9%引き上げられた。

最低賃金を審議・議決する社会的対話機構の最低賃金委員会は14日午前4時30分ごろ、政府世宗庁舎で開かれていた第15回全員会議で来年度の最低賃金を8350ウォンと議決した。韓国国内の最低賃金適用30年史上8000ウォン台になったのは初めて。

使用者委員が席を外した中、勤労者委員と公益委員は夜中に会議の中断と再開を繰り返し、勤労者案(8680ウォン)と公益案(8350ウォン)を表決して来年度の最低賃金を決めた。今回決定した最低賃金引き上げ幅は昨年(16.4%)より5.5ポイント低い。最低賃金の急激な引き上げで小商工人・零細自営業者の人件費負担が重くなるなど副作用が大きいという指摘が相次ぎ、最低賃金委員会が「速度調節」をしたという見方が出ている。

これに先立ち金東ヨン(キム・ドンヨン)副首相兼企画財政部長官は12日、最低賃金引き上げについて「2020年までの1万ウォン達成を目標に進むより、最近の経済状況と雇用環境、脆弱階層に及ぼす影響、市場の対応能力を勘案し、柔軟に検討しなければいけない」と述べ、速度調節の必要性を提起した。

2020年までに最低賃金1万ウォンを達成するという文在寅(ムン・ジェイン)大統領の公約も実現が遅れる可能性が高まった。2020年まで最低賃金を1万ウォンに上げるという仮定のもと、今年と来年の引き上げ幅を同じにするなら今回も最低賃金は15.2%引き上げるべきだが、これを下回ったからだ。
(引用ここまで)

 連日のコンビニオーナーや小規模店主からの反対運動もあって、凍結まではいかないものの上げ幅は相当に縮小されるのではないかとの予想も出ていたのですが。
 けっきょくは10%以上を上げてきました。
 来年の最低賃金は8350ウォンで決定。
 上げ幅は10.9%で820ウォン。
 今年の6470ウォンからの7530ウォン、16.4%、1060ウォンという上げ幅に比べれば小さいものの、やはり急激な賃上げであることに変わりはありません。
 これで2020年に1万ウォンという公約にはおそらく届かなくなりましたが、それでも1年遅れでは達成できるかなというレベルには収めてきたというところですね。

 労働者側からは不満だという声が、企業側からは「失望した、従わない。これは国民抵抗権の発動だ」という声がさっそくそれぞれ挙がっています。

韓国労総「最低賃金決定、受け入れることができない」(MBC・朝鮮語)
最低賃金10.9%↑ コンビニは同盟休業?... 法律違反甘受しなければ(ニュース1・朝鮮語)

 以前から書いているように全体のパイが拡大していないのに、1個のパイの切り分けを大きくしろというのだから無理があるのですよ。
 当然のように人件費の上げ幅を吸収するために物価が上がり、上下格差が増大する。
 で、来年は今年ほどではないにしても同様の傾向が続くのです。
 物価が充分に上がれば家計負債が小さくなるから、それはそれでいいのかなぁ……とも思うのですが現在の世界経済情勢は「利上げのターン!」なので中途半端な物価上昇では吸収しきれない可能性もあります。
 どう見ても去年、張り切りすぎて1000ウォン以上も上げちゃったのが失敗なのですよね。
 2020年に1万ウォンって言っちゃった以上はそれに従わなければならないということだったのでしょうが。
 これまでの大統領とは異なり、ムン・ジェインは公約を守るのだということを見せるためにも。

 アクセルを緩めただけで暴走中であることになんら変わりはない。
 まあ……「最低賃金上昇の影響は90%が肯定的」だったらしいので? これからもそうなるのでしょう。がんばって、ムン・ジェイン!