不況でも止まらない物価上昇…韓国政府の所得主導成長を強打(中央日報)
物価が韓国・文在寅(ムン・ジェイン)政府の核心経済政策である所得主導成長を脅かしている。農産物、外食費、ガソリン代などの価格が全般的に上昇を続けている。猛暑や原油価格の上昇に加え、最低賃金引き上げが複合的に作用した結果だ。利益が増えても物価が急騰すれば実質所得の底上げを図ることは難しい。ただでさえ景気不振という状況で、物価まで所得主導成長の足を引っ張ることになり政府の悩みは深まるばかりだ。 (中略)

最低賃金引き上げもサービス業などの物価を動揺させている。男性ヘアカット専門店「ブルークラブ」の首都圏店舗は今月からカット代を一斉に1000ウォン引き上げた。物価上昇は景気回復を邪魔するもう一つの悪材料だ。物価が上昇すれば懐事情が厳しくなった家計は財布の紐を締めるようになり、消費不振に帰結する。このような状況が続けば、所得向上による内需拡大という政府の経済目標は難関を避けられなくなる。政府も物価上昇の流れに頭を痛めている。企画財政部関係者は匿名を前提に「物価に最も大きな影響を及ぼす国際原油価格の流れを注視している」とし「公共料金の引き上げを最小化し、農産物などの需給調節にも気を配っている」と話した。

所得主導成長政策の核心である最低賃金引き上げが、物価上昇の一因になっているため政策の転換が必要だという指摘がある。国際通貨基金(IMF)アジア太平洋局のタルハン・フェイジオールー課長が今月25日(現地時間)、米国で開かれたセミナーに参加して「韓国の最低賃金引き上げスピードがとても速い」とし、最低賃金引き上げに伴うインフレーション(物価上昇)の可能性を指摘したのもこのような脈絡だ。

建国(コングク)大学金融IT学科のオ・ジョングン特任教授は「政府の微視的な物価管理政策だけでは物価上昇基調を調整することはできない。このままいけば景気低迷と物価上昇が同時に起こるスタグフレーションの懸念もある」と述べた。
(引用ここまで)

 経済成長率が3%前後しかないのに、無理矢理に最低賃金を引き上げる。
 それもたった2年で6470ウォンから8350ウォンって30%近く引き上げようっていうんですから。
 そんな人為的な引き上げをしてりゃ、全体の経済構造が歪みもするでしょ。

 人件費が異様に高騰しているのだから、解決方法はふたつ。

・リストラで人件費を低くする。
・商品に人件費を転嫁する。

 どちらかしかないでしょう。
 雇用人数が30人未満の事業所にはひとりに月13万ウォンほどの補助金が出るとのことですが、雀の涙も同然。
 これまで無料だったチキンやらピザのデリバリー料金も有料になったり、○○ウォン以上であれば無料みたいな方向になっています。

 ムン・ジェイン政権が提唱している所得主導成長というのは要するに「賃金を上げて就業時間を短くすれば内需が拡大するはず」という机上の空論。
 そんなものに踊らされて、やってみたら助かっているのは大企業の正社員ばっかりだったなんてオチになりそうです。
 大企業に就職できている労働者が多数ならば選択肢として考慮してもよかったのかもしれませんが、韓国の場合は全労働者の87%が中小企業で働いているというのが実情。

 内需拡大よりもスタグフレーションが現実に起きそうですよね……。
 実際に2011年にもロイターから「韓国はスタグフレーションに気をつけるべきだ」なんて警告がありましたっけ。
 アメリカの利上げ動向、およびそこから生まれる為替の動き如何ではリアルに起きてもなんの不思議もない瀬戸際にいると思いますよ。