対北制裁破り:北朝鮮産石炭情報、米国は昨年韓国政府に伝達済み(朝鮮日報)
米下院「北の石炭に関与なら韓国企業もセカンダリー制裁」(中央日報)
 北朝鮮産石炭の韓国持ち込みと関連し、韓国政府が米大使館経由で端緒情報を受け取っていたことが9日までに分かった。ワシントンの外交消息筋は9日、「米国側が、駐韓米国大使館を通して『ロシアで北朝鮮産石炭を積んだ船が韓国に向かった』と知らせた。当時、国家情報院(国情院)など韓国の情報機関は関連動向を把握していなかった」と語った。韓国外交部(省に相当)は、駐韓米国大使館から受け取った情報を関税庁に伝えたが、情報入手前に既に輸入申告の受付が完了しており、「北朝鮮産と推定される石炭」9156トンはすぐさま韓国国内で荷役が行われた。さらに、その後も韓国の外交・関税当局は北朝鮮産石炭の密輸疑惑にきちんと対応しなかった、という批判が持ち上がっている。(中略)

韓国の情報当局関係者は「かつてとは異なり、北朝鮮の動向を独自に追跡・監視する意思や能力もない。北朝鮮の動向報告が上層部に歓迎されるはずがない、という雰囲気もまん延している」と語った。
(引用ここまで)
米下院テロリズム・不拡散・貿易小委員会のテッド・ポー委員長(共和党)が8日(現地時間)、北朝鮮産と疑われる石炭の韓国への密輸に関連し、関与した企業が韓国企業であってもセカンダリー制裁(第3者制裁)を加えるべきだと述べた。米政府系放送局ボイス・オブ・アメリカ(BOA)のインタビューでだ。

ポー委員長は下院の追加対北朝鮮制裁法案の準備状況について「休会期が過ぎれば本格的に推進される」とし「そのほかにも政府と国連が独自で加える追加の対北朝鮮制裁もあるだろう」と述べた。続いて「中国の金融機関だけでなく北朝鮮と取引する海外金融機関に完全な制裁を加える案について多くの言葉が交わされている」とし「北朝鮮に追加制裁を直接加えることも論議されている」と説明した。

「北朝鮮産と疑われる石炭の密輸にかかわった企業が韓国企業であってもセカンダリー制裁を加えるべきか」という質問に対し、ポー委員長は「そうすべきだ」と答えた。さらに「どの国も対北朝鮮制裁違反行為をやめるべきであり、すべての国は北朝鮮に資金が入るのを防がなければいけない」とし「そうでない場合、金融機関であれ国であれ国際舞台で代価を支払わなければいけない。例外はない」と強調した。 (中略)

ボルトン補佐官はある放送に出演し、「鄭室長と電話会談をしたが、(北朝鮮産と疑われる)石炭の密輸に対する韓国の捜査状況について話し、起訴を含めて韓国の法に基づいて適切に処理されると聞いた」と伝えた。

2人の相次ぐ発言は、ホワイトハウスと米議会がともに石炭密輸問題を深刻に受け止めているということを意味するという分析が出ている。韓国側に対北朝鮮制裁から離脱するなというメッセージを送ったもので、事実上の圧力という解釈もある。
(引用ここまで)

 アメリカ議会は北挑戦核問題に対してセカンダリーボイコットを使う気満々って感じです。
 対イランの制裁とあわせて、さらに中国、ロシアに対しての圧力として使えることもあるので、一石で何度もおいしい構造になっているからというのもあります。
 メディアからは実効性を問われていたりもしますが。
 ですが、韓国にセカンダリーボイコットを課すとしたら「同盟国であろうと、当事国の一角であろうとやるときはやる」というアナウンス効果が期待できるのではないかなと。
 少なくともこうやって下院議員からそう宣言するだけでもそれなりの効果があるってところでしょうかね。

 上の記事にあるように事前に警告していたこともあるのでやるんじゃないかなぁ……という感じもあるのですが、4:6でやらない可能性のほうが高いってところかな。
 制裁を課した場合には為替操作を禁止させたことに続いて、本格的に米韓関係が新時代を迎えることになるでしょうね。

 しかし、上の記事の情報当局者による談として「北朝鮮の動向を追跡・監視する意思や能力もない。報告が上層部に歓迎されないから」というのはすごい。
 ムン・ジェイン政権にとっては「北朝鮮についての悪い報告」はないものと同じなので、上げても意味がないってことか。
 ますますソ連的になってきたなぁ……。

とにかく面白い。「え、ノンフィクションだよね?」ってなりますわ。
北朝鮮 核の資金源―「国連捜査」秘録―
古川勝久
新潮社
2017/12/22