サムスン電子副会長への最高裁判断が焦点(日経新聞)
 高裁はサムスンが朴被告の共犯の崔順実(チェ・スンシル)被告の娘が乗馬選手として活動する費用約70億ウォンを提供した事実を朴被告の収賄と判断。崔被告が関わった組織へのサムスンの資金支援も、一審判断を覆して有罪とした。

 2月の李被告の控訴審では乗馬支援のうち馬の購入費用は賄賂と認められず、賄賂の認定額は一審の89億ウォンから36億ウォンに減額された。資金はサムスンが出したため、李被告は横領罪にも問われている。

 韓国では横領額が50億ウォンを超えると特定経済犯罪加重処罰法に基づき無期または5年以上の懲役となり執行猶予はない。李被告は二審で横領額が50億ウォンを下回ったたため執行猶予刑となったが、朴被告の二審では収賄額が50億ウォンを上回り、同じ事件で司法の判断は分かれた格好で、最高裁の判断に関心が集まっている。
(引用ここまで)

 パク・クネへの高裁判決が一昨日あったのですが、その判決で「ん?」ってなる部分があったのですよ。
 ちらっとTwitterでもそんなことを書いてますが。
 細かい部分をチェックするのに時間がいるなと思っていたのですが、ちょうど日経新聞がそこに焦点を合わせた記事を出していたのでピックアップ。

 サムスン電子からの乗馬支援について、馬の購入費用について判断の差異があったのですよ。
 サムスン電子副会長のイ・ジェヨンの高裁判決では「3頭の馬の購入については贈賄ではない」という判断でした。
 これによってイ・ジェヨンへの判決は有罪ながらも執行猶予がついて即日釈放になったのです。
 ちなみに地裁判決では「証拠はないが心証では賄賂」ということで認定されて懲役5年の実刑判決となっていましたが高裁で覆された形ですね。

 超一流の馬術用の馬はほぼ言い値って感じでして。
 チョン・ユラに送られた馬は数億円クラスのものであったとのこと。チョン・ユラの乗馬技術は並だったとのことですが、馬が超一流だったのでアジア大会で金メダルを取れたともされています。
 その乗馬用の馬が3頭で5億円以上。

 さて、パク・クネへの判決はこうなっています。

・地裁判決 馬の購入費用は収賄にあたらず → 懲役24年 罰金180億ウォン
・高裁判決 馬の購入費用は収賄と認定 → 懲役25年 罰金200億ウォン

 で、イ・ジェヨンへの判決はこう。

・地裁判決 馬の購入費用は心証では贈賄 → 懲役5年(実刑判決)
・高裁判決 馬の購入費用は贈賄にあたらず → 懲役2年6ヶ月(執行猶予つき)

 同じ項目についての贈収賄であるにも関わらず、高裁で判決が分かれたのですね。
 現在、イ・ジェヨンの裁判は最高裁(大法院)に上告されている状態。
 上告棄却で執行猶予つき判決で終わりかな、と思っていたのですが。
 今回のパク・クネへの判決でまた分からなくなってきました。パク・クネへの判決を重くすることは国民感情に沿うものでしょう。
 大法院判決では贈賄、収賄で判断を統一する必要があるでしょう。
 逮捕から高裁判決までの約1年、イ・ジェヨンは収監されたままでした。最高責任者不在のサムスン電子はやや迷走気味だったのです。
 ギャラクシーノート7の爆発事故連発もイ・ジェヨンが収監されている間に起きてましたね。
 これはなかなか面白い状況になってきたかなと感じます。