北朝鮮「寧辺核施設を廃棄」…米国「すべての施設を査察」(中央日報)
ポンペオ米国務長官は19日(現地時間)の声明で公式立場を表した。ところが寧辺核施設廃棄に関する内容が平壌共同宣言と違った。ポンペオ長官の声明には「米国と国際原子力機関(IAEA)視察団の立ち会いの下で寧辺のすべての施設を永久的に廃棄することを含めて…歓迎する」と述べた。平壌共同宣言にはない「米国とIAEAの査察」という言葉が追加されたのだ。廃棄の対象も共同宣言では「寧辺核施設(nuclear facilities in Yeongbyeon)」だけだが、ポンペオ長官は声明では「寧辺のすべての施設(all facilities)」となっている。

ここから米国が望む点がはっきりと分かるというのが外交関係者の観測だ。IAEA視察団の復帰と寧辺核施設に対する全面的な査察だ。外交筋は「寧辺核施設は規模が大きく、公開されたものだけでも少なくとも約390カ所にのぼる。6カ国協議の9・19合意当時も5カ所ほどしか査察できなかった」とし「米国が今回述べた査察とは、北が申告した施設だけを見る一般査察でなく、IAEAが任意に北の核施設を指定して査察できる特別査察と理解される」と説明した。

金委員長が思い切って寧辺核施設廃棄カードを出すと、トランプ大統領はこれを受けた後、特別査察を上乗せして返したということだ。これは非核化の核心であり今まで北核交渉で一度も実現していない査察・検証を既成事実化しようという狙いがあるとみられる。これに関し李度勲(イ・ドフン)韓半島平和交渉本部長は20日午前、南北首脳会談メインプレスセンターが設置された東大門デザインプラザ(DDP)でブリーフィングし、「(ポンペオ長官の声明に)IAEA視察団などいくつかの要素が出てくるが、交渉の初期段階で(米朝が)お互いに考えていること出し合うものとみられる」と説明した。

しかし北朝鮮は今まで特別査察を受け入れたことがない。脱北した太永浩(テ・ヨンホ)元駐英北朝鮮公使は著書『3階書記室の暗号』で「北核廃棄の最終段階は検証だが、北朝鮮内部の政治犯収容所と金氏一家だけが使用する特殊地域を数えきれないほど持つ北朝鮮としては死んでもこれを受け入れることはないだろう」とし、北朝鮮は特別査察を自主権蹂躪や体制威嚇として拒否すると予想した。
(引用ここまで)

 マイク・ポンペオ国務長官が今回の南北首脳会談、およびピョンヤン宣言について言及しました。
 いわく「アメリカとIAEAが査察して認定したらはじめて非核化として認められるのであって、おまえらのちょこちょこ出しているような施設の爆破やら廃棄やら知ったこっちゃねーよ」と。
 アメリカの認識は「非核化は査察までがワンセットである」というもの。

 これが韓国・北朝鮮とアメリカ(日本)との意識の差ですね。
 いくら小出しにして既存施設についてひとつずつカード化していこうとしても、1994年からこっち、世界は北朝鮮のやりかたにはもう慣れてしまっている。
 寧辺の冷却塔爆破みたいなショーには飽き飽きなのです。
 北朝鮮が本気で非核化するというのであれば、それは査察込みのものでなくてはならないということを言い渡したというわけですね。

 それでもまあ、北朝鮮はサラミ戦術をやり続けなければならない。
 というより、それ以外に彼らに執り得る手段はないというのが実情ですが。それに韓国を引きずりこんで事態の複雑化を狙っているというのがこれだけ南北首脳会談を盛んに行っている理由でしょう。
 韓国も……というか、ムン・ジェイン本人もそれが分かっていてあえて引きずりこまれている。
 「南北融和」だの「平和」だのという見せかけのアピールを連発するしか、北朝鮮有利に事態を運ぶ方法がない。

 アメリカは中間選挙を見据えているのか、それとも次の大統領選の材料にするのか。
 現状ではイラン封鎖と中国との貿易戦争にすべてのリソースを注ぎこんでいるように見えますが。