「金正恩委員長のメッセージ」携えて訪米する文大統領(中央日報)
駐韓米大使「米国は北朝鮮非核化までは制裁解除しない」(中央日報)
文大統領は今回の韓米首脳会談でトランプ大統領に最近平壌(ピョンヤン)で開かれた南北首脳会談の結果を詳細に共有する予定だ。

青瓦台(チョンワデ、大統領府)の南官杓(ナム・グァンピョ)国家安保室第2次長は21日の会見で「南北首脳会談の結果を詳細に説明する予定。米朝対話の突破口を設けることと、南北・米朝関係の好循環的進展に向けた実践的な協力案を深く協議するだろう」と話した。

文大統領もやはり20日に平壌訪問を終え帰ってきた直後に対国民報告をしながら「金正恩(キム・ジョンウン)委員長と議論した内容のうち合意文に盛り込まれなかった内容もある。そうした部分は私がトランプ大統領と会談すれば詳細な内容を伝える計画だ」と話した。
(引用ここまで・太字引用者)
ハリス大使は北朝鮮の肯定的変化に対する可能性は無限だが、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が非核化の約束を履行するまで制裁は維持されると強調した。
(引用ここまで)

 ナウアート国務省報道官ポンペオ国務長官に続いてハリス駐韓大使も「非核化が履行されるまで制裁は維持される」との認識を表明。
 しかも、記者が韓国大統領府から出禁処分にされかかっているボイス・オブ・アメリカの報道で、かつ「コリアソサエティーの年次会合での基調演説」で。
 北朝鮮云々というよりは韓国に対しての警告とみるべきでしょうね。
 これ以上、北朝鮮宥和政策で先行しすぎるな、ということでしょう。

 で、ムン・ジェインは今日の午後に訪米して国連総会に出席。
 米韓首脳会談で「ピョンヤン宣言に盛り込まなかった内容」とやらも話すという予定。
 今回の南北首脳会談に先んじて行われた特使派遣の後、なぜかアメリカには報告に行かなかったわけですが、それを米韓首脳会談で取り戻そうというところでしょうかね。

 なんとかしてトップダウンで「非核化が先で、経済援助はその後だ」というアメリカの立場を覆そうというのが目的だと思われますが。
 最低限、ピョンヤン宣言にあった南北鉄道接続、および開城工業団地の操業再開を黙認してもらいたいというのは韓国の狙いかなと感じます。
 一点突破さえしてしまえば、そこから「あれが特例として認められたのだからこっちもできるはず」といういつものパターンで有耶無耶にしようという展開を狙うのでしょう。
 それをすでにアメリカ側は警戒しているからこそ、こうして重ねて「非核化が先」という認識を語り続けていると。

 果たして「ピョンヤン宣言に盛り込まれなかった内容」とやらがどこまでの話なのか。アメリカを満足させるものであるのか、ということが最大の問題となるわけですが……。
 まあ、期待薄。
 しかし、ムン・ジェインは完璧にメッセンジャーボーイと化しています。
 例の「この事態で運転席に座っているのは韓国だ」というのは、メッセージを届けに行く最中で「運転席に座っている」ということなのかもしれませんね。

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浅田弘幸
集英社
2007/1/4