「1ヶ月の収入70万ウォン……IMF管理下でも、ここまでではなかった」(東亞日報・朝鮮語)
ソウル市恩平区鷹岩3棟、蘆原区上渓4棟被災者が代表的である。お盆を20日に控えた9月3日、鷹岩3洞住民センターにつながった路地には、泥水が付着した世間の家電製品があちこち散らばっていた。去る8月28日から3日間、ここに「水爆弾」レベルの雨あふれながら500世帯が浸水被害を受けたためだ。特に地下室で生活する人々の被害が深刻である。

鷹岩3棟は恩平区16棟のうち、高齢者人口の基礎生活受給者の割合が最も高いところである。最近鷹岩1・2棟の再開発され、住民の多くが鷹岩3棟に移動してきたからだ。今回の浸水被害住民の中にも一人暮らしの高齢者が多い。

去る3月、ここに一人で引っ越したイム(69)氏も状況が似ている。イムさんの家は部屋2間にトイレ1つ、小さなキッチン付きという構造の集合住宅の1階である。地下室ではありませんが地帯が低く、突然起こった水騷動にまったく手を打つことができなかった。

地下室襲った豪雨で家具類が流された「夜8時ごろ、突然部屋に水が流れはじめました。びっくりして、床にある物を上にあげたが、その間にも雨水が胸まで上がってきた。『助けてくれ』と声を上げたが、雨の音があまりにも強くて外には聞こえないんです。『これで死ぬんだな』と思った瞬間に知り合いの弟が外扉を開いてくれて、どうにか逃げられました。そのことを考えると、今でもどきどきします。どういうわけでこのような状況になったのか、憂鬱ですね」
(引用ここまで)

 以前にソウルを訪れた際に、半地下の住居というのを多数見かけたのですね。
 そのときのホテルがなぜか住宅街の真ん中にあるという立地でして。いろいろと見て回ったのですが、そういった住居は少なくない数がありました。
 本当にぎりぎりに人が住めるというような構造で、内部は天井までの高さが2メートルほど。窓は地上すれすれにあって「採光はできなくもない」というようなものが多いとのこと。
 当時から「こんな構造で大雨のときはどうするんだろう」と思っていたのですが。

 先日、ソウルを「水爆弾」とされる大雨が襲いまして。
 多くの半地下住居が引用部分のような状況に追い詰められたのだそうですよ。
 「大雨になったらどうするんだろう」という問いに対する正解は「水に流されるまま」でした。

 以前、コシウォン(考試院)は安価な住居として使われている、と書きました。だいたい、月家賃で30〜40万ウォンほど。
 こういった半地下、あるいはビルの屋上に建てられた木造住居(先日、ソウル市長が「下層の気持ちを知るため」に一ヶ月入居していたアレ)はそれよりもさらに安く提供されています。
 今回の記事では半地下住居の家賃は18万ウォンだとのこと。
 安価である代わりに、こうして大雨の時に危険に見舞われたり、夏は暑く冬は外よりも寒いというような住環境であるというわけですね。

 で、ここから記事は「こういった人々の暮らし向きはムン・ジェイン政権になってから上向いていないどころか最悪だ」という方向に向いているのですが。まあ、それは置いておいて。
 とりあえず半地下の住民というものがどんな暮らしをしているのか、大雨になったらどうなるのか知ることができました。

おっとこれも新潮社だった。
新版 貧困旅行記(新潮文庫)
つげ義春
新潮社
1995/4/1