【コラム】南北政治ショーでは帳消しにできない文大統領の経済失政(朝鮮日報)
韓経:「来年の韓国の成長率さらに落ち込む」警告音続出(韓国経済新聞)
 2泊3日にわたり北朝鮮・平壌を訪れた文大統領は、まるで華やかなショーの舞台に立った主演俳優のようだった。全世界が見守る中で、文大統領は冷戦に立ち向かう主人公役を見事にやり遂げた。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は善良な平和主義者というイメージを演出して足並みをそろえた。見どころ満点で、演出がよく練られたイベントが休む間もなく繰り広げられた。文大統領は大いに励まされたようだ。その勢いは米ニューヨークの国連総会の舞台にまで続いた。非核化の成果をめぐる議論はあるが、文大統領の「平和ツアー」興行は大成功だった。 (中略)

 まもなく文大統領に対して、マイナスを記録した雇用指標が突きつけられる見通しだ。9月の雇用が史上初の減少を記録するのはほぼ確実だという。予算数十兆ウォン(数兆円)をばらまいたのに、雇用が増えるどころか減ってしまうという大惨事が起こっている。「マイナス雇用」は政府の経済運用に対する死刑宣告も同然だ。産業生産も、投資・消費のようなマクロ指標も一斉に激しく落ち込んでいる。不動産さえ政権基盤を揺るがす時限爆弾となっている。 (中略)

共に民主党事務総長は「平和は経済だ」と言った。まるで言葉遊びだ。「所得主導」で経済を半殺しにしたかと思ったら、今度は南北問題で帳消しにしようとしている。 (中略)

 だが、なぜ経済ではそうしないのだろうか。平壌では心を開いていた文大統領が、経済についてはなぜあれほどまでに偏狭で意思疎通がないのか、人々は困惑している。なぜ平壌でしたように産業現場を訪れ、企業に近づくことができないのか。大企業に寄り添い、自営業者の声に耳を傾けようと思わないのか。「国の経済についても、北朝鮮に対してやっているくらいのことをしてほしい」というのは行き過ぎた注文ではないだろう。
(引用ここまで)
韓国経済が下降局面に進入したことを知らせる警告が相次いで出ている。今年の経済成長率が2%台に急落するのに続き、来年には潜在成長率を下回るほど落ち込むだろうという観測だ。専門家らは韓国経済が「L字形」の長期停滞の入口に差し掛かったという分析まで出ている。

現代経済研究院は30日に発表した「2019年韓国経済見通し報告書」で来年の経済成長見通しを今年の2.8%より0.2ポイント低い2.6%と提示した。韓国銀行が提示した潜在成長率の2.8〜2.9%より低い数値だ。潜在成長率は生産要素を投じて物価上昇など副作用なく最大限達成できる成長率だ。経済の中長期基礎体力を意味する。現代経済研究院は「韓国の景気は昨年4−6月期をピークに始まった典型的な景気収縮局面にある」とし、来年には輸出増加傾向が鈍化して投資も減少し成長率がさらに低くなるだろうと予想する。

LG経済研究院は20日に来年の成長率を現代経済研究院の見通しよりも低い2.5%と提示した。今年の見通しの2.8%より0.3ポイント低い数値だ。

LG経済研究院は「半導体景気成長の勢いが弱まり、輸出と投資に悪材料として作用するだろう。韓国経済が昨年の一時的反騰局面を終え中期的な下方の流れに入る見通し」と診断した。
(引用ここまで)

 久々の経済ネタ。
 なぜ南北関係を改善するように経済政策にも全力を尽くさないのか、と。
 そもそも経済のことなんてなにも知らないから、ということに尽きるでしょうね。
 安倍総理も経済のことは分からないとは思いますが「現状でリフレ派の意見を取り入れることが必要だ」という決断ができただけで大違いですかね。
 消費税増税だけは避けてほしいものだけども……。

 一方でムン・ジェインはこの状況下で所得主導成長という世界のどこにも取り入れられたことのない経済政策を取り入れ、それでなくても調整時期に来ている韓国経済に致命傷を負わせつつあるのです。
 それでなくても大企業側には中国からの突き上げで構造調整が必要な時期になっているのに、人件費を増大させるような政策しかやろうとしていない。
 まるで「大企業は敵だ」とばかりに増税と規制強化。
 さらになにかといえば警察を介入させて、活動を縛りに縛る。
 でも、北朝鮮に言われたらその嫌っている財閥経営陣を引き連れていくのですけどね。

 で、その結果が来年からの経済成長率低下。
 シンクタンクは揃って来年の経済成長率を低く見積もるようになっています。
 それに先だってOECDも同様の判断を下していましたね

 来年の成長率予想は……
OECD  3.0%→2.8%
LG研  2.5%
現代研 2.6%
ADB  2.9%→2.8%

 国内のシンクタンクのほうがより悲観的に見ているのが面白いところ。
 半導体の価格下落がどの程度になるかにもよりますね。
 半導体のスーパーサイクルで延々と下支えされていたムン・ジェインの経済政策の実際の成績表というものが明らかになるのが来年から再来年にかけて、という感じですかね。
 いろいろと楽しみです。

いま読んでます。
「統一朝鮮」は日本の災難
古田博司
飛鳥新社
2018/9/7