【社説】北朝鮮の軍事挑発、痕跡削除で金英哲にも免罪符(朝鮮日報)
 韓国統一部(省に相当、以下同じ)がホームページから哨戒艦「天安」爆沈の主犯とされてきた金英哲(キム・ヨンチョル)という名前を削除した。事件当時、金英哲氏は北朝鮮で韓国に対する工作を担当する偵察総局の局長で、米国は金英哲氏を独自制裁のリストに記載している。北朝鮮で天安爆沈や延坪島砲撃などを指示できる人物は当時金正日(キム・ジョンイル)総書記以外になく、それを実行するのは偵察総局だった。ところが今年2月に金英哲氏が韓国にやって来る際、韓国大統領府は「天安爆沈に関する調査結果に誰が主犯だったという内容はなかった」との見解を広めたかと思えば、今度は統一部のホームページから金英哲氏の名前を削除することで、今や彼に対して完全に免罪符を与えようとしている。これに先立ち統一教育院は「北朝鮮に対する理解」という教材の最新版から、北朝鮮による挑発の歴史に関する記述を完全に削除した。

 教育部や国防部なども北朝鮮による軍事挑発に関する記述を消し去ろうとしている。教育部は今年発表された教科書改訂版の執筆基準草案で「北朝鮮による6・25戦争(朝鮮戦争)南侵」という部分を削除したが、批判が高まったため最終試案でやむなく復活させた。 (中略)

国防部は先日、天安爆沈と延坪島砲撃について「偶発的衝突」とも読み取れる内容の国会用資料を作成した。このように北朝鮮による挑発の歴史を次々と記録から消し去っていけば、暴力的で好戦的な北朝鮮本来の姿が見えにくくなるとでも考えているのだろうか。これは掌で太陽を遮るような愚かな行為であり、北朝鮮の挑発で犠牲になった国民が絶対に許さないだろう。
(引用ここまで)

 ……すげえなぁ。
 たった8年前に46人もの将兵が亡くなった事件を「偶発的衝突」で済ませようとしているのか。
 よく楽韓Webでは韓国の現政権について「1984の世界を顕現させている」とかいう話をしていますが、本気で真理省が作られる風景を目にすることになろうとは。
 統計をでっちあげ、歴史を改竄するところまできましたが、次はニュースピークですかね。
 まあ、ハングルオンリーの世界はニュースピークを実践しているようなものですが。

 北朝鮮との連邦型統一の露払いってところですね。
 歴史を均して、かつての衝突をなかったことにする。最低限でも「不幸な事故だった」ことにする。
 どこまでの「北朝鮮による挑発」をなきものにしようとしているかはこの記事からは分かりませんが、朝鮮戦争について「北朝鮮の南侵からはじまった」ことを削除するということであれば、ラングーン事件、大韓航空機爆破事件、朴正熙大統領婦人暗殺事件なんかもなかったことになっているんでしょうかね。
 以前に「そのうち政権内部から大韓航空機爆破事件について北朝鮮の反抗を否定する言説が出てくる」と書いたことがありましたが、さほど遠い未来の話ではなさそうです。

一九八四年 (ハヤカワepi文庫)ジョージ・オーウェル
早川書房
2009/7/18