“百済の微笑”金銅観音像、日本の所蔵者との還収交渉が不調に終わる(ハンギョレ)
 7世紀初めの百済の傑作仏像で、1920年代に日本人が買い入れ搬出した後、約90年ぶりに日本で所在が確認された金銅観音菩薩立像をめぐる政府と所蔵者の間での還収交渉が決裂した。

 文化財庁側は「仏像所蔵者側が最近、韓国政府との交渉進行をこれ以上望まないと代理人を通じて通知してきた」と9日、明らかにした。これに先立って文化財庁は、先月初め国立中央博物館と3回にわたり専門家最終評価会議を開き、仏像の公式購買価格を「40億ウォン(約4億円)+α」と確定し、その後こうした方針を所蔵者側に伝え、購買交渉を打診してきた。協議に当たった文化財庁のキム・ドンヨン国際交流協力課長は「100億ウォン(約10億円)台を超えると言われる所蔵者の要求金額と、政府側公式購買価格の格差があまりに大きく、所蔵者側が最近交渉がはかどらないという理由ですべての連絡を絶ち、現時点ではこれ以上協議できない状況になった」と説明した。 (中略)

「所蔵者が来年上半期に香港などの外国の有力オークションに仏像を出品する意向も伝えてきた」と付け加えた。
(引用ここまで)

 「百済由来の金銅仏像が日本にある」と報道されたのが今年6月。
 当時から文化財庁側は「文化財庁だけでは手に余る事案だ」というような発言をしていました。
 実際に購入価格として用意できたのは40億ウォンちょっと。
 ところがこの金剛立像は「市場で売買されるとしたら300〜500億ウォンの価値がある」ともされていて、所有者との乖離が激しかったと。
 けっきょく、優先的に交渉してきた韓国政府側との連絡を絶って、オークションに出品するということになったそうです。

 悪くない結果です。
 これまでであれば、ウエットな交渉の結果として日本側が譲歩を迫られてきたことでしょう。
 日本側の周囲からの圧力なんかもあったりしたでしょうね。
 アリランという映画のフィルムを持っているかもしれない、というフィルムの蒐集家に「あれは韓国の宝だ。返還しなければならない」だのなんだの言ってきて、所有者が「もう韓国人にはうちの敷居をまたがせない」と激怒したなんてこともあったとのこと。

 でも、今回はまともに交渉ができた。韓国側はウエットな交渉をしてきたかもしれない(し、そうでなかったかもしれません)けども、それを断ち切って「交渉価格が低いからオークションに出す」と言えた。
 楽韓Webがいうところの「フラットな二国間関係」が実現しつつありますね。

韓国窃盗ビジネスを追え―狙われる日本の「国宝」―
新潮社
2012/10/18