正恩氏「まずは信頼関係」…核リスト申告を拒否(読売新聞)
北朝鮮の金正恩キムジョンウン朝鮮労働党委員長が、平壌ピョンヤンで7日にポンペオ米国務長官と会談した際、核リストの申告を拒否し、朝鮮戦争(1950〜53年)の終戦宣言と経済制裁の解除を求めていたことがわかった。日米韓協議筋が読売新聞に明らかにした。 (中略)

 会談で正恩氏は、「核リストの一部だけでも提出してほしい」と求めたポンペオ氏に対し、「信頼関係が構築されていない状態でリストを提出しても、米国が信用できないと言うだろう。再申告を求めかねない。そうなれば争いになる」として拒否した。

 正恩氏は、「非核化措置を取るには、米朝間の信頼構築がまず必要だ」とした上で、「終戦宣言を通じて米朝間の信頼が構築されれば、非核化は米国が心配しなくてもいいほどスピードを出すだろう」と語った。
(引用ここまで)

 完全に膠着状態。
 とはいえ、アメリカは膠着状態で困ることがあるのかといえば否。
 長期戦略であっても構わない。もちろん、中間選挙前に成果として出せるようなものがあるのなら別でしょうけども。
 むしろ、中間選挙前に「失敗している」という印象を与えたくないというのが実際のところでしょうね。

 一方で北朝鮮はこの夏、40度を超すような酷暑で農作物か相当なダメージを受けているとのことで、このままでは農民は冬を越せないのではないかとの観測もあります。
 焦りがあるとしたら北朝鮮側ではないかと思われているわけですね。

 このまま冬に入った場合に、今度はムン・ジェインは人道支援カードを切ってくる可能性があるなぁ……。
 去年の時点でムン・ジェインは北朝鮮に800万ドル相当の人道支援をしたいと宣言していました。
 日米からの反対にあってそのまま立ち消えしていたのですが。
 再度持ち出してきて、それをテコにして一点突破・全面展開を図る可能性がありますね。

 キム・ジョンウンの言い分が完全にムン・ジェインのそれに合致していることが気になります。
 「まずは終戦宣言、そして経済制裁の緩和だ。非核化はそれから」というのは、ムン・ジェインの意向そのまま。
 キム・ジョンウンの言っていることをムン・ジェインが広めているのか。
 それともムン・ジェインがキム・ジョンウンに対してアドバイスしているのか。
 当初は前者であるように思っていたのですが、首脳会談等を通じて「共犯関係」を作り上げている感があります。

 そして今回のヨーロッパ訪問でムン・ジェインは「制裁緩和が先で、非核化はあと」という立場をヨーロッパに広めて味方につけようとしているんじゃないかと。
 ただまあ……無理筋だとは思いますけどね。