ローマ法王、訪朝を快諾したわけではなく「都合がつけば行く」と答えただけだった(朝鮮日報)
ローマ法王庁「訪朝の口頭招請受けたが、多く話さず」(中央日報)
 韓国大統領府と与党は19日、ローマ法王の訪朝を既成事実化する発言を相次いでした。しかし、ローマ法王フランシスコは文在寅(ムン・ジェイン)大統領が伝えた北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の「平壌招待」提案に、英語で「available」(可能な、時間の都合が付く)という意味に当たる原則的な回答をしていたことが分かった。この表現をめぐり、「事実上、訪朝を承諾したもの」と解釈した大統領府の説明は、実際の法王の意向とは違いがあるのではないかとの指摘も出ている。

 韓国大統領府の尹永燦(ユン・ヨンチャン)国民疎通首席秘書官は18日(現地時間)、文大統領とローマ法王の会談後の書面ブリーフィングで、「招待状が来たら無条件で応じるだろう。私は行くことができる」とのローマ法王の発言を紹介した。大統領府関係者は「法王にお会いして出てきた文大統領の表情は『明るい表情』だった。法王の『破格メッセージ』は(韓国側の大統領)側近たちも全く予想していなかった」とも語った。この関係者は、法王の「行くことができる」という回答について、「(この会談に出席したある神父によると)英語にすれば『available』という表現をイタリア語で話した」と言った。このため、法王が原則的な意味で「時間の都合は付く」と言ったのに対し、大統領府が「行くことができる」と行き過ぎた解釈をしたのではないかとの指摘もある。
(引用ここまで)
ローマ法王庁が韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領から北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の訪朝要請メッセージを口頭で伝え聞いたが、多くのことは話さなかったと、ボイス・オブ・アメリカ(VOA)が20日報じた。

ローマ法王庁のバーク報道官はフランシスコ法王の訪朝や文大統領との会談内容に関する記者の質問に対し、「法王庁側は多くの話をしなかった」とし、このように伝えた。

バーク報道官は「法王と文大統領は和気あいあいとした雰囲気の中で両国関係について議論した」とし「社会、教育、保健と南北間の対話と和解の増進に対する教会の前向きな寄与について話した」と説明した。
(引用ここまで)
 この「韓国政府によるローマ法王の北朝鮮訪問要請」について、なにかこう既視感があるような気がする……と延々と思っていたのですが。
 天皇陛下中国訪問ですね。
 あの当時、中国は天安門事件によって国際的に孤立していた中、日本が手を差し伸べた形になったわけです。
 中国によって「天皇」というものの権威が政治利用された、日本にとっての痛恨の一件でもありました。

 現在、天皇陛下による韓国訪問はイ・ミョンバクによる「天皇が来たら跪いて謝罪しろ」という発言によってほぼ不可能なものとなっています。
 北朝鮮訪問なんてもっての外。
 では、それと同じくらいの権威を持っている人物は誰か。
 ローマ法王を北朝鮮訪問させることで「平和」や「南北融和」を世界に印象づけようという、韓国政府による戦略でしょう。
 そのためであれば北朝鮮と教皇庁の間で走り回る狗となるくらいのことはするでしょうね。

 というわけで「ローマ法王が北朝鮮訪問決定!」と韓国大統領府は大きく報じたのですが、教皇庁側にはそれほどの積極性はないという話が出てます。
 それを報じているのがアメリカの声であるというのもちょっと面白いところ。

教皇庁「訪朝招待受けたが、多くの言葉が交わされてはいない」(VOA Korea)

 この北朝鮮訪問要請は韓国にとっても危険性が高い気がします。
 法王から北朝鮮の人権問題について言及するようなことがあれば、逆に窮地に追い込まれるわけで。
 鬼が出るか蛇が出るか。
 フランスだけではなく、ヨーロッパからは完全に無視されて「非核化はCVIDを遵守しなければならない」と口を揃えて言われてしまった現在、もうここにしか突破口がないという意気込みでやるのではないでしょうかね。

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2015/1/10