ASEMサミットはなぜ北朝鮮にニンジンではなく鞭を出したのか(聯合ニュース・朝鮮語)
アジアとヨーロッパの51カ国の首脳が出席した、ブリュッセル、ASEM(ASEM)首脳会議が19日の議長声明を採択して閉幕した中で、当初韓国国内で予想されていたよりも北朝鮮に対して強硬対応であったという分析が提起されている。
なにより今回のASEMの首脳会議において北朝鮮の非核化方式と関連し「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)」を要求したことが、このような評価に重点を置いている。

CVIDはすでに米国政府すらも北朝鮮との交渉過程で「使わずにいるカード」である。
米国のドナルド・トランプ政権も当初はCVIDを北朝鮮に求めてきたが、交渉局面が本格化し、「FFID(最終的完全検証された非核化)」を原則とし掲げている。
トランプ政権は否定しているものの、これをもって専門家は当初のCVIDから一歩後退したと批判してきた。
韓国政府も非核化方式で「CVID」よりも「完全な非核化(CD)」を強調しており、最終的にはCVIDやCDが追求するところは変わらないと強調している。

欧州連合(EU)は、これまで北朝鮮問題解決の韓国政府と歩調を合わせてきた。
トランプ政権が北朝鮮の核問題の軍事的オプションを取り上げるときにも粘り強く軍事力ではなく、対話と外交を通じた解決を力説して韓国政府を後押ししてきた。
しかし、非核化方式においてEUはまだCVIDを維持しており、そのような立場が、今回のASEM首脳会議の議長声明にそのまま反映された。

ブリュッセルの外交消息筋は「EUは最高意思決定機関である理事会の決定を介して、対外政策の立場を決めて実施するが、理事会で先に採択されたCVID原則がそのまま維持されるため」と説明した。
また、国連安全保障理事会もすでに採用された対北朝鮮決議でCVIDを明らかにした、後にこれに対する立場が変わらなかったのでUN加盟国28カ国が属するEUはそのような原則に従うものとも付け加えた。
ムン・ジェイン大統領がアセムサミットに出席に先立ち、訪問したフランスとイタリアで採択された共同宣言でもCVIDが固守されたのもこのためだという。

ブリュッセル自由大学のヨーロッパの学研究所に設置された、欧州内の唯一の「韓国学客員教授」のラモンパルド教授は「イランの核問題を意識した措置」と分析した。
EUとしては、イランの核問題の解決が最大の悩みであるために非核化を推進する過程で「北朝鮮の核の解決策」が参考モデルになるので、EUは先例が誤ることを憂慮し、北朝鮮の非核化方式に厳しい立場である明らかにした。 強調した。
(引用ここまで)

 ムン・ジェインの7泊9日にわたるヨーロッパ歴訪が終わりました。
 最初に訪問したフランスだけではなく、2番目の訪問先であるイタリアでも同様にCVIDでの非核化が必要であり、そのためには制裁緩和ではなく継続が必要だと語られていました。
 さらにASEMの場でイギリスのメイ首相、ドイツのメルケル首脳と会談し、同様に北朝鮮への制裁緩和を訴えたのですが、こちらも同じようにCVIDの非核化が必要であると言われて終了。
 制裁緩和について実質的な成果を得ることはできませんでした。

   やはり、事前に予想されたように強硬派である日米の軛から逃れるためにヨーロッパに助けを求めようとしたのでした。
 そして、これも事前に予想されたように失敗。無理筋すぎる。
 記事にあるようにヨーロッパにとってはイランの核問題が優先されており、そのケーススタディとして北朝鮮の核問題が「完全な非核化」として扱われるという部分もあるでしょうが。
 世界はなによりも北朝鮮による核拡散を恐れているのです。
 もはやなにも売るものがなくなった北朝鮮によって核拡散が行われることが最大の悪夢。
 「核さえあればアメリカと同等に交渉できる」という勘違いを防ぐためにも、北朝鮮の非核化は徹底的に行われなければならない、というのが世界の趨勢。少なくとも先進各国の認識。

 そういった趨勢を見誤っていて「日米以外だったら『我々の正義』を理解してくれるはずだ」「北朝鮮の非核化努力を認めてもらえるはずだ」というような思い込みでヨーロッパ外交に臨んだムン・ジェインのミスですね。
 まあ、これで自分たちの孤立具合を認識してくれればいいのですけどね。
 無理だろうなぁ……。

自分はバカかもしれないと思ったときに読む本 (河出文庫)
河出書房新社
2015/5/11