正規職になるが…闘争をやめない現代車非正規職(中央日報)
現代車の非正規職事態は韓国社会で生じている非正規職問題のバロメーターだ。他の事業場とは違い現代車はすでに正規職労働組合と使用者側が合意し、すでに2012年から非正規職を正規職として採用している。複数の自動車業界関係者は、正規職労働組合と非正規職労働組合がまず向き合って葛藤を解消してこそ問題の解決につながると助言している。

進行中の採用手続きが終われば非正規職勤労者の身分は正規職に変わる。賃金・福祉など処遇は正規職と同じだ。ところが非正規職労働組合は多くの不満を抱いている。「採用」でなく「転換」を要求している。「採用」の場合、使用者側は非正規職のこれまでの勤務経歴の一部だけを認める。非正規職17年以上の経歴は正規職10年と認められる。7年間勤務したとすれば現代車入社4年目と同等の待遇だ。

一方、非正規職労働組合が主張するように身分が「転換」する場合、相対的に経歴はより多く認められる。入社後2年が経過した時点から下請け会社所属で勤務した期間をすべて現代車での勤務期間として認められるからだ。大法院(最高裁)の2010年7月の判決(「2年以上出向して勤務した場合、現代車が直接雇用したと見なすべき」)が主張の根拠となっている。

お金の問題も絡んでいる。単純化すれば、出向者が10年間に年平均6000万ウォンを受ける間、現代車の勤労者が年平均9000万ウォンを受けたとすれば、8年分の賃金差額(2億4000万ウォン)を支払うべきという要求だ。このほか、出向者だけでなく清掃・警備・施設管理・料理などをする協力会社・物流会社の勤労者も正規職への転換を主張している。
(引用ここまで・太字引用者)

 ひとつ前のエントリで「次はひどい記事」と書きましたが、いやぁ何度読んでもひどい。

 これが実現されたらすごいですよ。
 アウトソーシングは一切不可。
 ヒュンダイ自動車の敷地内で働くのであれば、すべてがヒュンダイ自動車が正規雇用として扱わなければならないわけです。
 清掃・警備・施設管理・料理担当。すべてヒュンダイ自動車の正社員。
 「すべての非正規雇用を正規雇用にすべし」というムン・ジェイン政権の後押しもあり、かつ労働組合が強力な権限を持っているので実現しつつあります。
 サヨクの夢の社会が目の前ですね。

 ちなみに「すべての非正規雇用を正規〜」のエントリでムン・ジェインの政策を批難した韓国経営者総協会(経総)という経済団体の副会長のコメントがあります。キム・ヨンベという人物。
 曰く「無条件に非正規職がいけないという認識は現実にあわない」というもの。まあ、正論。

 なおこの後、この経済団体(経総)からキム・ヨンベ副会長は辞任。
   ↓
 ムン・ジェインの知己である元雇用労働部企画室長が副会長に就任。
   ↓
 あまりにも横暴だったので理事会で解任。
   ↓
 経総は雇用労働部から指導・監督を受け、登録許可取消までされるのではないかとの状況。

 ……になっています。
 詳しくはこちらのエントリを参照してください→韓国経済団体「ムン・ジェイン政権は労働者の権利に偏りすぎてはいないか?」→ムン・ジェイン政権「OK、おまえのとこに捜査陣向けるわ。登録許可取消まで覚悟しろ」

 さて、今回の記事に戻りまして。
 出向社員らの要求は「正社員登用」だけではないのですよ。
 出向してから満2年以降は正社員として扱うべきなので、それ以降の差額の賃金を耳を揃えて払えと。
 たとえばこれまで10年間、ヒュンダイ自動車の敷地内で働いてきた出向労働者は、8年分の差額を一気に寄こせと要求しているのですね。
 ……もうね。
 ここまできたら「むしろ頑張れ」と言いたくなりますわ。

 中国やベトナムは共産主義の上に資本主義を構築しようとしていて、それなりに上手くいっています。
 ムン・ジェインのやろうとしていることはまるっきりその逆で、資本主義の上に共産主義の被膜をかぶせようとしているのですね。
 企業が呼吸ができなくなって終わりじゃないかと思うのですが(笑)。

いまさらですがソ連邦
速水螺旋人 / 津久田重吾
三才ブックス
2018/10/4