【コラム】文在寅政権の米国軽視、後始末は誰がするのか(朝鮮日報)
【コラム】韓国大統領府の説明、違うと感じたら自分の目を疑えと?(朝鮮日報)
【コラム】「米国が阻んでいる」(朝鮮日報)
 春の夢のような「板門店会談」から1カ月後だった。欧米が加入する北大西洋条約機構(NATO)の議会連盟総会がポーランドで開かれた。総会にNATOのパートナーとして、韓国の国会議員2人が出席した。総会の政治委員会と科学委員会では北朝鮮の核問題を討議した。国会に提出された出張報告書にはその内容が記されている。 (中略)

 出席した野党議員は「板門店会談で和解ムードだったが、ここでは全く異なる雰囲気だった。北朝鮮は人権弾圧国家である上、核兵器を保有し、常に脅しをかけるおかしな国にすぎないという強い批判ムードに驚いた」と話した。北朝鮮に気を遣い、口にできなかった「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)」が欧州で再び言及されたのも同じ理由だ。そんな欧州で対北朝鮮制裁の緩和を求めて回った文大統領はどう見られただろうか。青瓦台のブレーンや外交部の存在理由が分からない。

 欧州歴訪のタイミングは、北朝鮮・中国・ロシアの3カ国の外務次官協議で「制裁緩和」「段階的非核化」などの合意がなされた後だった。まるで会談の合意内容を携えて訪欧したような格好になった。文大統領は米国が協力してくれないことに不満だろうが、米国は文大統領が手を携えていけるパートナーかどうかを疑うはずだ。 (中略)

 最近青瓦台の報道官が朝鮮日報を名指しし、「韓米協調に関心を寄せる憂国の気持ちは十分理解するが、もう心配は捨ててもらいたい」と発言した。メディアは本来懸念することが仕事だ。米国にこんな対応をしておいて、後始末は誰がするのか。現政権の国を懸けたギャンブルを心配しない方がおかしい。
(引用ここまで)
訪欧を批判的に報道したメディアに対して、大統領府は「ゆがんだ見方をするとそう見えるだろう」と言った。世間のことについて、大統領府の説明とは違って見えたら、自分の目が間違っていると思ってとがめなければならない世の中になった。
(引用ここまで)
 対北朝鮮医療支援をめぐり、韓米両国政府がギクシャクしている。保健福祉部(省に相当)の朴凌厚(パク・ヌンフ)長官は10日、国会の国政監査で、「なぜ結核薬支援など北朝鮮に対する医療支援に政府は消極的なのか」という質問を受けた際、「米国が阻んでいる」と答えて米国のせいにした。朴凌厚長官の発言について、米国務省関係者は「我々も北朝鮮の『住民』の健康は心配だが、北朝鮮の『政権』が人道主義的支援を武器開発などに悪用するのではないかと懸念している」と語った。 (中略)

米国務省も「国連安保理の承認を受けた人道支援はきちんと実施されるよう保障している」と話している。

 しかし、米国が「人道主義的支援が『悪い目的』に悪用される余地がある」と判断する事案についてさえ、韓国が「米国が阻んでいる」と米国のせいにするのが正しいことなのかは疑問だ。医療支援以外の南北鉄道連結に関しても、政府や公共機関関係者が「米国が妨害している」と不満そうに話すのを最近頻繁に目にする。人道支援や経済協力もいいが、北朝鮮の非核化を引き出すために行われている国際社会の対北朝鮮制裁努力を、北朝鮮の核問題で最大の当事者である韓国が真っ先に揺るがしているのは正しくない。
(引用ここまで)

 ムン・ジェイン政権に対して批判的なコラムを朝鮮日報が三連発。
 ろうそくデモのテーマソングのようになっていた「これが国か」の中でも、朝鮮日報はパク・クネの一派で共犯とされていただけのことはあって、左派政権であるムン・ジェインは朝鮮日報をはじめとする保守メディアへの対立姿勢を隠そうともしていません。
 その一方でムン・ジェイン政権の支持率も下落していることから、朝鮮日報側も反転攻勢を試みているというところでしょうかね。
 保守派と名のつくものは本気で韓国社会から抹殺されかねない状況です。
 いや、本気で。
 なんらかの瑕疵が朝鮮日報にあったら、そこから一気に攻められて消滅すらありえる状況となっているのですよ。
 当初は「ろうそくデモによって選ばれた政権」ということもあって、及び腰だった朝鮮日報もさすがに生き死にがかかってきているという認識になったのかな。

 んで、コラムの中身はムン・ジェイン政権の反米姿勢、欧州歴訪の失敗、人道支援ができないことをアメリカのせいにしていることへの反論。
 徹底して反米、北朝鮮擁護である状況をなんとかしたいのでしょう。
 鈴置氏が最新刊の米韓同盟消滅で述べているように、米韓同盟は風前の灯火。米韓軍事同盟が消滅すれば、一気に天秤は中国側へと傾かざるを得ない。
 まあ、ムン・ジェイン政権になればこうなるであろうことは目に見えていたのですが。
 韓国の大統領権限は強大なものであって、本人がやろうとしていることを食い止めるのは本当に難しいので、メディアが弱腰だとかは一概に言えない部分もあるのですけどね。
 さらに世論の大半がそれを支持していたらなおのこと。

 ただまあ、経済政策の失敗続きで根源的な熱狂はなくなりつつありますから、さすがに朝鮮日報滅亡なんてことは起きそうにはないですけどね。
 それでも保守メディアの肩身を狭くさせることくらいはやってくるでしょうから、こうして反論を続けるべきとは思いますが。
 それでも保守メディアの滅亡はともかく、米韓軍事同盟の消滅はそれほど遠くない感じですかね。

米韓同盟消滅(新潮新書)
鈴置高史
新潮社
2018/10/17