文大統領「経済成長に世界が賛嘆」、野党「現実を知らないスピーチ嘆かわしい」(朝鮮日報・朝鮮語)
ムン・ジェイン大統領は1日、国会で来年度予算案の施政演説で「共によく暮らす包容国」を目標として提示した。所得主導の成長、公正な経済、技術革新成長などの従来の政策基調を維持しながら、財政を介して、福祉と所得再分配を強化するという構想だ。しかし、専門家は「急激な成長率の低下、基幹産業の業績不振等に対処するには、成長を促進することができる果敢な基調転換が必要だ」と大統領の経済認識に懸念を示した。

ムン大統領はこの日の演説で、「何年も前から始まった2%台の低成長が固着される可能性が高い」とした。しかし、その原因を現政府の経済政策のエラーではなく、蓄積された構造要因に求めた。「保護貿易主義の拡散との貿易紛争、米国の金利引き上げなどにより、世界景気が下り坂に折れるなど対外環境も良くない」とした。ムン大統領はまた「財政がより積極的な役割をする時」と雇用と福祉予算の拡大で解決策を探した。ムン大統領は「雇用予算を今年より22%増加した23兆5000億ウォンを配分した」とした。財界や専門家が成長率の鈍化と雇用ショック、基幹産業の業績不振が最低賃金引き上げなど、政府の政策の失敗にあると見るのとはかなりの違いがある。 (中略)

この日ムン大統領は「経済成長率も、私たちと経済水準が似ているか進んでいる国と比較すると依然として最も高い。世界が私たちの経済成長に賛嘆を送る」とし「私たち自らも誇りを持つに値する」とした。さらに「私たちの経済が成し遂げた外形的な成果と規模にもかかわらず、多数の庶民の生活はまだ苦しく、二極化も深刻だ」とした。
(引用ここまで)

 世界が韓国の経済成長に賛嘆した!
 売れない映画の宣伝文句のようですが。
 今月1日にあった、ムン・ジェインの国会での施政方針演説での言葉です。徴用工裁判の判決についてなんの反応も出さなかったと日本では報じられたアレ。
 今年の経済成長予測は3.0%だったものが2.7%にまで下落して、さらにその達成すら難しいと言われているのに「韓国の経済成長に賛嘆した」ですからね。

 で、それに対して野党からは「現実をしっかり見ろ」、保守紙からは「いつになったら所得主導成長の誤りを認めるんだ」とか「今ならまだ間に合う」なんて声が出ています。 大合唱で。

【コラム】「Jノミクス」の失敗、文在寅政権はいつ認めるのか(朝鮮日報)
【社説】生産・消費まで冷え込む…韓国政府は経済を立て直す意志があるのか(中央日報)

 ですが、ムン・ジェインの考えとしては演説を見ても分かるように「悪いのは我々の政策ではなく、外的要因やこれまでの政策によって歪められてきた韓国の労働状況」というような認識。
 演説の中で11回に渡って「共によく暮らそう」という言葉を繰り返したそうです。
 これは「所得主導成長をさらに推し進めてボトムアップで格差をなくしていこう」という宣言なのですね。
 経済ツートップはやめさせるけど、だからといって現状の経済政策を停滞させはしないというもの。
 あと2ヶ月ほどでさらに最低賃金が10%以上も上昇しますしね。ここで止まるつもりはミリほどもないのでしょう。

 んで、来年の雇用対策予算は23兆5000億ウォン。
 ちなみに就任してからの1年半で54兆ウォンほど費やしているそうですが、その結果はアレ。来年の予算も特別会計的なものでさらに追加されるであろうとの予測がされています。
 雇用を伸ばすというよりは、予算を使って統計をごまかすことに必死になっていますからね……。

 なんともまあ、(日本にとって)頼もしい話ですこと。
 いいからおまえ、5年といわずもうちょっと大統領やってろ。いや、やってください。お願いします。

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2018/8/4