韓経:韓国の訪朝6企業に「事業報告要求」を突然取り消した米国(韓国経済新聞)
米財務省の「恐怖の電話」で南北経済協力の窓を閉めた韓国の銀行(中央日報)
米国政府が、9月の平壌(ピョンヤン)南北首脳会談に会長級が同行した韓国主要6グループに対して「対北朝鮮事業報告」を要求したが、これを突然取り消したという。米財務省は今週初め、在韓米国大使館を通じてサムスンと現代車、SK、LG、ポスコ、現代など訪朝随行団に含まれた6グループに対し、対北朝鮮事業現況資料の提出して実務級対北朝鮮事業担当者を中心とするカンファレンスコール(電話会議)を開くよう要請し、論議を呼んだ。

あるグループ関係者は1日、「先日、米大使館からカンファレンスコールをする予定なので資料を準備してほしいという連絡を受けたが、今日午後にこれを取り消すという連絡があった」とし「他のグループも同じ状況と聞いている」と話した。

財界の一部では、米国政府が対北朝鮮事業に関連して韓国企業に直接接触しようとする動きが公開されたことに負担を感じ、計画していた日程を取り消したのではないかという分析が出ている。別のグループ関係者は「韓国メディアの関連報道が続いたことで、米国政府が韓国財界に直接圧力を加える姿として映ることに負担を感じたようだ」と伝えた。
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#ウリィ銀行は5月、南北金融経済協力タスクフォース(TF)チームを設置した。4・27南北首脳会談の直後だ。ウリィ銀行の関係者は「北への制裁が緩和されて南北経済協力が再開されれば、どんな事業をするのがよいかを内部で検討するための組織」と説明した。しかしこのTFはわずか3カ月間運営されて終了し、現在は名前だけが残っている状態だ。この関係者は「新しいイシューがあればまた集まることもあるだろうが、今はそのような状況でなく計画も全くない」と話した。

#KB国民銀行は7月、北朝鮮専門家採用広告を出した。南北経済協力や北朝鮮金融インフラを研究する修士・博士学位所有者が採用対象だった。国民銀行は内部に北朝鮮専門家が不足していると判断して採用を始めたが、現在まで一人も採用していない。銀行関係者は「採用を進めるべきか内部的に検討中」と伝えた。

先月「対北朝鮮制裁を遵守すべきだ」という内容の米財務省テロ金融情報局(TFI)の電話を受けた韓国の銀行7行が緊張している。米国に目をつけられて「セカンダリーボイコット(第三者制裁)」対象に含まれないかと心配し、内部で準備・検討してきた「対北朝鮮金融プロジェクト」から次々と手を引いている。

米財務省は火のないところで煙を見たわけではなかった。韓国の銀行は南北和解ムードをきっかけに南北経済協力に関する広報に熱を上げた。各銀行が関連担当チームを設置し、対北朝鮮金融関連組織を整備した。もちろんすべてが自らの意志だったわけではない。匿名を求めた都市銀行の関係者は「今後、対北制裁が緩和されれば、すぐにも(北に)入れるよう準備をした側面もあるが、政府のコードに合わせたり表情を眺めながら形式的に参加した銀行も少なくない」と話した。

このように韓国政府の表情を眺めていた銀行が今では米国の顔色をうかがっている。開城(ケソン)工業団地支店を運営していたウリィ銀行の関係者は「開城支店は開城工業団地が閉鎖されてから休店状態」とし「本社1階にある開城工業団地臨時営業店も形式的に運営中」と伝えた。金剛山(クムガンサン)支店の再開店と収益の一部を統一基金に寄付する商品の開発を検討中だったNH農協銀行は「検討レベルにすぎない」と手を引いた。
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 アメリカ大使館がムン・ジェインの北朝鮮訪問に同行した6つの企業に対して「対北朝鮮事業計画」の提出を求めていたという件ですが、キャンセルになったそうですわ。
 韓国経済新聞の記事では「話が報道されてしまったのでアメリカ側が負担に感じた」のでキャンセルになった、とされていますが。
 違いますよね。
 むしろ報道されることで「アメリカ政府が韓国企業に圧力を加えている」ということを周知することができて、役割をすでに終えたのでやらなくなっただけ。

 まあ、実際のところ韓国企業にとってはアメリカからの圧力は福音であったとすらいえると思えます。
 人件費の安さが生きてくる繊維等の軽工業であればともかく、化学系や重工業の工場を建設して利益が上げられるほど北朝鮮の条件はいいとは思えません。軽工業の関連企業は開城工業団地の再開を首が長くなるほど待ちわびているとのことですけどね。
 それ以前に電力事情に問題がある。
 ……おそらく北朝鮮に投資する、というのは電力事情もこれら企業に改善させるということなのでしょうけども。

 んで、その一方で同様にアメリカ当局から直接圧力をかけられた韓国の国内銀行も手のひらを返したように北朝鮮への投資を検討レベルすら凍結中。
 まあ、実際の問題としてあるていど以上の規模を持つ銀行がセカンダリーボイコットに引っかかってドル調達ができなくなったらその時点で倒産も同然ですからね。

 どちらも今回のアメリカの対北朝鮮制裁が20年前のようなペラいものではなく、本気なのだなということがよく分かる一幕でしたね。