徴用工問題で日本政府、国際司法裁に提訴へ 大使召還は行わず(産経新聞)
 政府は5日、韓国の元徴用工をめぐる訴訟で韓国最高裁が日本企業に賠償を命じる確定判決を出した問題で、韓国政府が賠償金の肩代わりを行う立法措置などを取らない限り、国際司法裁判所(ICJ)に提訴する方針を固めた。また、裁判手続きに関する韓国側との交渉、折衝などが必要なため、長嶺安政駐韓大使の召還は行わない。

 ICJで裁判を開くには原則として紛争当事国の同意が必要で、手続きには(1)相手国の同意を経て共同付託する(2)単独で提訴した上で相手国の同意を得る−という2つの方法がある。政府は韓国から事前に同意を得るのは難しいことから単独提訴に踏み切る。

 その場合も韓国の同意は得られないとみられ、裁判自体は成立しない可能性が高い。だが、韓国に同意しない理由を説明する義務が発生するため、政府は「韓国の異常性を世界に知らしめることができる」と判断した。 (中略)

 政府は今回の判決は日韓基本条約の基盤を崩壊させかねない問題だと重視しており、政府高官は「今回は徹底的にやる」と語る。韓国側が現在、「韓国政府内でいろいろと判決への対応を検討している」と釈明しているため当面は対応を見守るが、外務省幹部は「おそらく韓国は有効な措置は取れないだろう」とみている。
(引用ここまで)

 当初から書いているように判決が出ても短期的には何も起きない、もしくはなにも起きていないように見えるのですよ。
 なにをするにしても準備期間は必要ですし、断交なんてあり得ないのは当然のこと。
 今回は判決後に韓国側の公式反応が出ていないから、日本側もそれを見守っているしかないという側面もあるでしょう。
 とはいえ、「見守っている」というだけで済ませることもできないので、こういった準備を進めるというのは当然ありでしょうね。
 こうして方針をリークしてプレッシャーを与え続けることで韓国側の反応を引き出すこともできるでしょうし。

 で、今回は取り得る対応の中でもっとも強いメッセージ性を持つ国際司法裁判所(ICJ)への提訴を選択すると。
 河野太郎外相も事ある度に「判決は受け入れられない」と言っています。外務省から判決当日1時間後にはコメントを出し、かつ当日のうちにアジア大洋州局に対策室を設立している。
 おそらくは3年後の総裁選を狙っているんだろうなぁ……。このあたりの事情も考慮すれば外相としてここで退くことはできない。

 記事中の「今回は徹底的にやる」というのも本音でしょうね。
 ここで曲がったら本当にパンドラの箱を開けた状態のままになって、日韓関係は崩壊する。
 なんらかの歯止めが必要なのです。
 韓国が日韓関係を崩壊させないことを望むのであれば、韓国政府はICJへの提訴に付きあう(そして敗訴する)というのもひとつの手ではありますが。

 ただ……どうもムン・ジェイン政権は日韓関係なんてどうでもいいと思っている節がありまして。
 わざわざリソースを割いてまで日本に対抗してこないのではないか……という危惧もあります。
 まあ、ともあれまずは韓国政府がどのように出るかを注視するしかないというのも実際かな。
 それを引き出すためのリークとしては悪くない選択ではないでしょうか。