【コラム】韓国は北東アジア経済圏で孤立するのか(朝鮮日報)
 日本と中国は先月、北京での首脳会談で300億ドル規模の通貨スワップ協定を結んだ。外貨準備高世界1、2位の中国と日本が経済危機発生時に相互協力しようと手を結んだことになる。日本は7年ぶりの公式首脳会談を通じ、中国が推進する一帯一路事業への参加に加え、第三国のインフラ事業への共同進出などさまざまな経済協力事業を推進することで合意した。

 米国が中国と貿易戦争を展開する間、米国の最も強固な同盟国だと強調してきた日本が中国と手を組んだ格好だ。さらに、尖閣諸島(中国名・釣魚島)紛争をきっかけとする両国の対立を考えれば異例の動きだ。日本が憲法改正で再武装を推進し、軍事力を強化していることが、中国を狙ったものであることは今や秘密ではない。 (中略)

 中国と日本が敵との「同床」を辞さない混とんの時代だが、韓国は将来にどれほど備えているだろうか。中国と日本は通貨スワップ協定の締結で危機に備えているが、韓国は日本、米国と通貨スワップ協定を結べずにいる。韓国は2008年の世界的な金融危機当時、米国、日本を相手に積極的に動き、通貨スワップ協定を結び、結果的にそれが為替の防波堤の役割を果たし、リーマンショックからどの国よりも先に脱出した。

 韓国政府は外貨準備が十分にあり、中国、スイス、カナダと通貨スワップ協定を結んでいるため、危機対応に問題はないとの立場だ。アジア通貨危機直前まで当時の韓国政府は経済協力開発機構(OECD)への加入がまるで先進国になったことを示す保証手形かのように主張していた。歴史から教訓を得られなければ未来はない。米中の全面衝突、ITバブル論などで世界の株式市場で株価が乱高下するなど、世界経済が揺らいでいる。歴史認識と領土紛争による旧怨があるにもかかわらず、中国と日本が再び手を結んだ理由を我々も考えてみるべきだ。
(引用ここまで)

 日中が手を結んだように見えることをもって、韓国がいきなり自分の立場を危ぶむようになっています。
 とりあえずリンクしているのは朝鮮日報の日本語版だけですが、こういった論調は少なからず韓国メディアにあります。
 中韓通貨スワップは延長において揉めに揉めた結果、なんとか延長してもらえたものの、通貨危機が起きたときに本当に適用してもらえるかどうか怪しいという代物。
 それなのに日中はあっさりと通貨スワップを決めてしまった。
 いつの間にか我々は潮流から取り残されているのではないかっていう。

 韓国がその他の国と結んでいる通貨スワップ協定もソフトカレンシー中心で通貨防衛のために使えるかといったらそんなこともなく。
 要するにドルウォンの通貨スワップ協定がなければ防衛力としては見なされないということは分かり切った話。
 スイスカナダと通貨スワップ協定を締結した際に「ハードカレンシーとの通貨スワップだ!」って喜んでいたのには涙を誘われましたわ。

 アメリカが韓国と通貨スワップ協定を結ばないのは、米韓FTAでだまされたという気分がなによりも大きい。アメリカ車の輸出先として期待させておいて、実際には為替介入を繰り返して貿易における優位性を手放さなかったから。
 TPPからアメリカが離脱したのは米韓FTAが失敗に終わったからというのがもっとも大きな理由ではないかと考えています。
 鉄鋼の関税を回避したいのなら韓国銀行による為替介入を報告しろって言い出したのも同じ文脈で語れるでしょうね。
 もはや貿易において韓国は明白に敵国なのですよ。
 そんな国にアメリカが通貨スワップ協定を結ぶ必要がない。

 日本については最後通牒であった慰安婦合意を守ることができなくなった時点で、日韓関係はマネージするものと変化したのです。
 その後の日韓関係はご存じの通り。

 記事は「日本は蛇蝎のように嫌っていた中国とも戦略的に手を組んだ。韓国こそそれができるべきではないのか」という話をしているのですが。
 韓国に戦略的な思考ができるのであれば、そもそも日韓関係は現状とは異なったものになっていますよ。
 少なくとも徴用工裁判の判決が出てから2週間も対応策を放置したりしない(笑)。

 米中間のバランサーであり、朝鮮半島自体における運転手を自認しているのですから、外交王の手腕でこの事態もなんとか突破できることでしょうよ。
 日本についてはどうやるのかはさっぱりわかりませんが、アメリカにはムン・ジェインファンクラブがあるのですから手助けしてもらえばよいんじゃないですかね?

身近で観察するコウモリの世界: 町を飛ぶ不思議な野生動物 (子供の科学★サイエンスブックス)
大沢 夕志 / 大沢 啓子
誠文堂新光社
2012/7/17