【萬物相】慰安婦財団解散、「文在寅式解決法」とは一体何なのか(朝鮮日報)
韓経:韓国政府、和解・癒やし財団の解散決定…「最悪」に突き進む韓日関係(韓国経済新聞)
 韓国政府はきのう、2015年の韓日慰安婦合意に基づいて設立された「和解・癒やし財団」を解散すると発表した。この財団は慰安婦被害者を支援するため、日本政府が拠出した10億円で設立された。慰安婦被害者34人の遺族が約44億ウォン(約4億4000万円)を受け取った。ところが、現政権は発足直後に慰安婦合意を「外交積弊(前政権の弊害)の最たるもの」という烙印(らくいん)を押した。その後、財団は事実上の休眠状態だったが、きのう公式に解散通知を受けたものだ。 (中略)

 今後の関心の中心は「文在寅式の慰安婦問題解決法」だ。現在の与党は「10億円で(慰安婦被害者の)おばあさんたちを売った」「日本の汚い金は返さなければならない」と前政権を非難してきた。だが、自分たちはどのようにして真の謝罪と法的責任認定を引き出すのかについて、何の答えも出していないし、答えがあるわけでもない。慰安婦合意を破棄したり、再交渉を要求したりすることもないという。そうならば、残ったのは前政権に対する非難と韓日関係破たんだけではないのだろうか。
(引用ここまで)
相次ぐ歴史問題で韓日関係は最悪に進んでいる。先月30日には韓国人強制徴用被害者に対する韓国大法院(最高裁)の損害賠償判決で韓日関係が硬直した。それに加え29日には三菱重工業を相手取った強制徴用損害賠償裁判判決が予定されている。この判決でも賠償判決が下される可能性が高く両国関係はさらに悪化するものとみられる。
(引用ここまで)

 韓国の保守紙といえば朝鮮日報と韓国経済新聞。その次くらいが東亞日報と中央日報。
 その保守2紙は「ムン・ジェイン政権は日韓関係を破綻させかけている」というような形で社説を書いています。
 ただまあ、それが韓国全体の意見かというと、まったくそんなことはなく。
 おおよその受け取りかたは「ようやく正義が執行された」というような感じ。

 ムン・ジェイン政権は慰安婦合意についてなんとか瑕疵を探し出そうとしてきたのですが。
 アジア女性基金等で何度もやられていることから、和解・癒やし財団から元慰安婦らにお金を渡す際、「これはこういう趣旨のお金で断ることもできる」という記録をしっかりととっていたとのこと。
 ひとりは「こんな金だなんて知らずに受け取った!」とかいつものように言い出してましたが、財団のほうでは「記録があるので調べてくれて構わない」と冷静な対応をしていましたね。
 そのあたりのことを木村幹教授が文春の記事にまとめていましたね
 考えてみれば慰安婦合意も日韓の外相がふたりでカメラの前で世界に対して発表することで、韓国にとって枷となっています。日本側は韓国に対応する場合はこうやってやらないとダメだということを理解しているということでしょう。

 で、そういった記録を全員に対してやられていたということから、さすがに慰安婦合意を覆すというようなことは諦めて、財団を解散することで国民からの要求に応えようとしているということなのでしょう。
 ただ、徴用工裁判の判決や財団解散といった一連の行動が「支持率回復のための反日」であるというのはちょっと肯定しづらいかな。
 ムン・ジェイン政権は反日かと問われれば反日ですが、あまり日本に対して興味がないというのが実際のところ。

 反日ではなく、単純に国民に迎合している結果としてこうなっていると感じます。
 その相手がたまたま日本だったというだけ。
 北朝鮮宥和をしたいのだけども、邪魔になっているのがアメリカなので反米に見えている……という感じですかね。
 相手によってやりかたをあまり変えていない……というか、変えるような知恵がないというべきか。
 その選択が最悪のものであるという認識がないのではないかなぁ。
 そうでなければ、欧州の国家首脳から「ちょっとおかしいわ、あいつ」みたいな扱いは受けないでしょう。

 それこそが「ムン・ジェイン式解決法」ってことなんじゃないでしょうかね。解決できているかどうかはともかく。

日本の常識は通用しない 慰安婦合意反故「法より正義の国 韓国」【文春e-Books】
木村 幹
文藝春秋
2018/3/9