軍「K-2戦車パワーパックの欠陥は、ADDの責任」(毎日経済・朝鮮語)
陸軍の最新戦車K-2「黒豹」のパワーパック(エンジン+トランスミッション)国産化作業が設計から根本的欠陥があり、予算の無駄を重ねてきたことが確認された。パワーパックは、一度国産化(訳者注:試作)に成功したが、その後、量産段階で変速機の耐久性試験評価中の欠陥が後を絶たない生産が中断された状態だ。

軍関係者は26日、毎日経済と電話通話で「耐久試験で6回も通過していなかったということは、設計が不適切と見ざるを得ない」とし「国家が設計をしたため、メーカーに責任を問うことはできない」とと述べた。彼は「設計の中核的役割を果たしたのは、国防科学研究所(ADD)」と「内部的にこのような問題を知っているが回避している」と指摘した。

現在パワーパック国産化事業は1280億ウォンの費用と13年の時間をかけたまま止まっている。政府が2005年パワーパック国産化プロジェクトを開始するときADDが開発管理を担当しており、S&T重工業が開発事業を主管した。政府関係者は、「ADDはビジネスで開発管理をしながらS&T重工業の技術サポートをした」とし「ADDが、全体的な事業管理とコア技術課題の管理もした」と話した。

この関係者は、これらの指摘について「核心技術を私達がすべて持っているわけではなく、K-2戦車開発の主管機関としてパワーパックの開発管理を担当した」とし「設計はメーカー(S&T重工業)が担当した」と釈明した。ADDの関係者は「開発プロセスが終わった後にはADDが関与していない」とし「耐久度テストは、開発完了後に生じたもの」と線を引いた。問題が発生した耐久度テストは、2016年2月から翌年2月まで6回行われたが、一度も通過していなかった。変速機はオイル循環ポンプが破損し、油が漏れ、変速装置が磨耗したり、主要部品にひびが入る現象が発生した。最後の6回目の欠陥の原因分析プロセスでは、関連機関が封印した変速装置をS&T重工業が無断で解除して任意に整備したことが明るみになった。

耐久試験に合格しなかった原因は、まだ議論がされている。軍関係者は「設計が間違ってたため、その設計を見て製作した量産品が耐久試験に合格していないのではないか」として「量産品を開発段階での試作品と比較して開発のための試作品と同じように正確に作成できなかったからだとすることは納得できない」と述べた。
(引用ここまで)

 韓国の「名品兵器」とされているK-2戦車、延々とパワーパックを韓国国内で開発してきたのですよ。
 パワーパックは戦車用のエンジンとトランスミッションを組み合わせた最重要パーツのこと。
 これをK-2用のパワーパック開発においてエンジン部分は斗山重工業、トランスミッションを担当していたのがS&T重工業という企業。
 そのS&T重工業が去年の夏についにギブアップ宣言。
 韓国軍から「7度目のテストをするぞ」と言われても「もう試作品なんて出さないんだからね!」と言い放って逃走。
 自分のところの技術力では完成させられないだけであって、開発費用を不正に取得したというような行為とは一緒にしないでくれとかいう情けない叫び声とかも挙げてましたね。
 まあ、それだけ韓国では不正が多いと言うことなのでしょうけども。

 2011年にまず最初の挫折をしていまして。
 K-2の初回生産分100輛についてはドイツ製のユーロパワーパック、もしくは同等品を装備することで決定。
 それ以降も、もう本当に延々と国産パワーパック開発を続けてきたのですよ。
 そのあたりの経緯はこちらのエントリにまとまっていますのでチェックしてみてくださいな。
 現在のところはドイツ製のトランスミッションを採用して、ハイブリッドな「半国産パワーパック」とすることが決まっています。

 で、なんで6年以上に渡って開発してきたのに量産できなかったのかという原因究明が行われているのですが。
 どうやらもともとの設計に問題があったのではないか、ということが内部で言われはじめているとのこと。
 ……まあ、設計時点でダメだったらなにしてもダメでしょうけど。
 フィードバックを受けて設計変更ができないって意味でも、製造企業としてはダメなんじゃ。
 仕様さえ達成できればいいわけで、6年間もその設計図に従い続ける必要もないでしょ。
 なんか韓国側の対応を見てると「ドイツ製の変速機を搭載したらもう完成したも同然」みたいな話になっているのですが。
 エンジン側からの負担が仕様以上だったからトランスミッションに応力がかかったとかいくらでもありそうな話なんだけどなぁ……。

大元の文庫版もよいけど、こちらもそれなりにおすすめ。
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2017/3/23