【コラム】文大統領専用機はなぜ米国で給油できなかったのか(朝鮮日報)
 文在寅(ムン・ジェイン)大統領はチェコ・アルゼンチン・ニュージーランドの3カ国を訪問し、おととい夜帰国した。8日間にわたる海外歴訪だ。アルゼンチンは韓国のちょうど地球の裏側に当たる位置にある。これを対蹠点という。韓国から地球の中心に向かって井戸を最後まで掘っていくと、アルゼンチンに達する。

 ところが、1つ謎がある。文大統領はなぜチェコに行ったのだろうか。あいにくチェコには同国の大統領もいなかった。あるじのいない家に客が立ち寄ったのだ。あるじのいない家になぜ行ったのか。当初は、文大統領のチェコ訪問目的は「原発セールス」だと言っていたが、後に「原発は議題ではない」と言葉を翻した。 (中略)

 右往左往しながら言葉を翻したあげく、政府はついに「専用機の中間給油のため」と言った。文大統領専用機の空軍1号機は油を入れる場所がなくて、あえてチェコに行かなければならなかったのだろうか。当初は給油地として米ロサンゼルスを検討したが、直前にチェコに変えた。もしそうなら、文大統領が乗った空軍1号機は米国に着陸できない事情でもあるのだろうか。 (中略)

 では、文大統領と空軍1号機はなぜチェコに行ったのか。最大野党「自由韓国党」の洪準杓(ホン・ジュンピョ)前代表は次のように語った。「北朝鮮は首脳会談をタダでしたことがない。DJ(金大中〈キム・デジュン〉元大統領)の時もそうだったし、盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の時もそうだった。MB(李明博〈イ。ミョンバク〉元大統領)も2億ドル(現在のレートで226億円)を要求され、MBが首脳会談を断念したことがあった。(文大統領は)先日送ったミカン箱の中に入っているのはミカンだけだろうか? (金正恩〈キム・ジョンウン〉朝鮮労働党委員長の叔父)金平一(キム・ヨンイル)が大使として駐在しているチェコに行ったのはなぜだろうか? 給油が目的だったと言っているが、それは正反対の飛行ルートではないのか?」 (中略)

 トランプ大統領が乗るエアフォースワンが米空軍機なのに対し、文大統領が乗る大韓民国空軍1号機は言葉こそ「空軍1号機」だが、実際には軍用機ではなく、民間から賃借したチャーター機だ。文大統領専用機は民間航空機なのだ。(中略)文大統領専用機は管制塔コールサインも「エアフォースワン」ではなく、ただの「コードワン」だ。民間航空機だからだ。ならば、今年9月に北朝鮮の平壌に行った民間航空機・文大統領の「コードワン」はそれから6カ月間、米国に入国できない「制裁」に引っかかっているのではないか、という合理的な疑問が生じる。

 今年7月の南北統一バスケットボール競技大会に参加するため、韓国の選手たちが北朝鮮に行った時、空軍輸送機C-130Hに乗って行った。韓国のバスケットボール選手があえて軍用機に乗って行った理由は、民間機が北朝鮮を往復すればすぐに国際社会の対北朝鮮制裁に引っかかるからだった。

 さあ、韓国の当局者は答えなければならない。文大統領専用機、つまり民間機「コードワン」が米ロサンゼルスで給油せずにチェコで給油したのは、対北朝鮮制裁違反で米国に入国できなかったためではないのか。それとも別の理由があるのか。
(引用ここまで)

 このチェコ訪問、本当に異様な話でして。
 最初からチェコのゼマン大統領がイスラエルを訪問中で不在であることはスケジュール的に分かりきった上で、ムン・ジェインはチェコ訪問しているのですよ。
 会談、もしくは面会相手は最初からバビシュ首相であると決められていた。
 で、それをもって「ムン・ジェインが今度はチェコの大統領にすっぽかされたってよ」みたいな話が出ていたのですが。
 なんか、どうもすっぽかしというのも違うというのは当初から感じていたことなのです。

 最初の訪問目的は「原発のセールスだ」ということになっていたのです。
 ですが「国内では原発撤廃を推進して国外ではセールスとはどういうことだ」という指摘があると、大統領府は原発セールスだったという話を否定。
 で、「実は給油目的だった」と言い出したのです。
 ……いや、給油目的だったら他にいくらでも行けるところあるでしょうよ。給油するついでに外交をするっていうなら、その国がチェコである必要なんてない。
 ましてや相手側の国家元首がいない状況で行く意味がない。

 以前にUAEとの行き来が怪しい……という話をしていたら、イ・ミョンバク→パク・クネと引き継がれた保守政権による原発セールのおまけとしてつけていた軍事協力を反故にしようとしていたなんてことがありましたね。
 あのときと似たような感覚があります。

 朝鮮日報の記事では「チェコにいる北朝鮮高位関係者と会うため」か、「大統領専用機が北朝鮮訪問に使われたので、アメリカから制裁対象になっている」のどちらかではないかという話が提示されています。
 どっちもありそうな話ではありますが、後者のほうがよりマヌケで面白いオチですかね。是非そうあって欲しい、という感じです。