韓経:電子・造船・タイヤ・太陽光「業種問わず」…同時多発希望退職が始まった=韓国(韓国経済新聞)
韓国の大企業で役員社員が人員削減の嵐を避けられずにいる。希望退職のニュースは業種と関係ない。過去最大の業績を記録した会社まで人員削減に出るなど不況に備えた先制的構造調整に入った。金融危機以降で最大規模のリストラが進められるのではないかと懸念の声も出ている。

大企業が人員削減など緊縮経営に乗り出す理由は簡単だ。来年以降事業がうまくいくという保障がないからだ。保護貿易主義強化など企業をめぐる対外環境はますます悪化している。公正取引法と商法改正を通した大株主の権限縮小の動きなど企業経営を固く締めつける悪材料も多い。急激な最低賃金引き上げと労働時間短縮(週52時間労働制)なども負担だ。 (中略)

大企業関係者は「特定の業界が希望退職を実施することは過去にもあったが、最近のようにさまざまな業種に属した企業が一気に人員削減に出ることはめったにない」と話した。

今年業績が良かったり労組の力が強く構造調整が困難な会社も来年からは人材を減らすほかないというのが財界の雰囲気だ。大々的な希望退職ではなくても年長の役員を解任したり不必要な組織を統廃合して無駄をなくす方式を選ぶ可能性が提起される。 (中略)

財界関係者は「規制強化と親労働政策などで経営環境が悪化すれば企業は構造調整に追いやられることになる。世界経済が不況に入り込むという観測が出ており大規模な人員削減が続く可能性が大きい」と懸念する。
(引用ここまで)

 なんというか……どこかで見た風景ですね。
 先日のエントリにあったように、韓国経済が低迷している(もしくは低迷しようとしている)のは構造的なものでタイミング的にも抗いがたい。
 そこにムン・ジェイン政権の所得主導成長がおっかぶさってきて不況にブーストをかけてしまっている。

 なにがきついって、最低賃金引き上げで低熟練度の労働者でも明日から働けるような職場が縮小していることと、あるていど仕事に慣れている労働者が働く場所である工場が海外に移転しようとしていることですよ。
 明らかに弱者がさらに弱っている。

 所得主導成長政策は完全な悪というわけでもなく。
 最低賃金引き上げという手法は経済が伸びている時期であれば、まだ理解できなくもないものなのです。
 経済成長っていうものはさまざまな社会の矛盾を消し飛ばす力があるのですね。
 でも、現状の韓国経済というものは、あるていどの成長を遂げ切って、人口ボーナスも終了している。
 伸びる要素に欠けており、これまでの手法が通用しなくなっている状況となっているわけです。
 実際、今年の経済成長率は2%台後半。

 そこに雇用の椅子取りゲームのような所得主導成長を導入したらどうなるか……なんてこた素人でも理解できることだと思うのですが。
 まあ、それでもムン・ジェインには突き抜けてくれることを期待しますよ。
 がんばって、ムン・ジェイン!