退職金に借金を加えて構えたチキン店……「残りの人生、借金返済のために生きるだけ」(韓国日報・朝鮮語)
試合富川市に住むハン・ジュンモさん(57)は、3年前に希望退職した。30年働いた職場で受けた退職金は1億ウォン余り。結婚する年齢になった二人の娘を考えて、妻と一緒に退職金に8000万ウォンを貸し出し受け99屐別30坪)建てのチキン店を構えた。彼は最近、廃業手続きを踏んでいる。

ハン氏は「妻は鶏を揚げ、私は配達をして夜11時まで、一日12時間をまるまる働いたが、店の家賃400万ウォンにアルバイトの給料、配達アプリ手数料などを出してたら、むしろ赤字になることのほうが多かった」と話した。1500万ウォンで購入した厨房機器を中古買取業者に出したが、帰ってきた見積もりは118万ウォン。彼は「残りの借金と老後資金などが心配されますが、むしろ、アルバイトするのがよいようだ」と愚痴をこぼした。 (中略)

創業者は増加するのに対して、企業の経営者の戦いは数年間下落している。国内自営業者は、過去5年間で0.14%増加するのにとどまった一方、ビジネス融資額は、同期間に68.9%も増えた。自営業者ローン残高は2016年末480兆2000億ウォンであったが、今年の第2四半期には590兆7000億ウォンに増加した。自営業者数はほぼそのままの状態で融資だけ増えたということは、それだけ経営事情がよくなかったことを意味する。

60代の生計型自営業者はほとんど準備ができていない状態で商売に飛び込む。統計庁の「非賃金労働と非経済活動人口付加調査」によると、今年8月基準での全国自営業者(559万1000人)のうち、50〜60代が全体の60.5%を占めた。全国自営業の事業運営期間が1年未満の人は40万人。このうち半分ほど(49.8%)は、創業準備が3ヶ月にもならなかったことが分かった。準備期間が3〜6ヶ月だった回答者は24.6%に達し、1年以上準備した回答者は12.7%に過ぎなかった。

チキン店とビヤホール、カフェやコンビニなどは10年以上前から退職者にとっておなじみの創業業種だった。出血競争が予想されるにも関わらず、退職後の仕事としてそれらの業種に飛び込む理由は、他の選択肢がないからである。
(引用ここまで)

 退職金としてもらった1億ウォンに8000万ウォンを足してチキン屋を創業。
 その3年後となる現在、廃業手続き中。
 まあ、これが一般的な韓国におけるチキン屋の一生なのでしょう。
 先日、20年来の「チキンマスター」であってですら店を畳まなければならないというレポートがありましたが。
 最低賃金の上昇ペースが速すぎて自営業者は対応できていない。

 その代わりに「クレジットカードの手数料を低くする」とか「家賃の上昇ペースを抑える」というような対応をしているのですよ。国策で。
 クレジットカード会社や大家にしてみたら「なんでオレたちが最低賃金上昇に巻きこまれて収入少なくさせられてんだ」って話ですし。
 クレジットカード会社や大家を悪者にして、政権の功績があるように見せかけているだけ。
 しかも実効的かと言われたらそんなこともない。

 で、自営業者向けの融資残高はパク・クネ政権末期だった2017年末には480兆2000億ウォンであったものが、今年の6月末時点で590兆7000億ウォンに大成長。
 これ、あくまでも「事業向けの融資」ということになっているので、韓国の家計負債には組み入れられていません。
 家計負債は個人の借金であるということなのですが。
 その家計負債が今年の9月末で1514兆ウォン。

 今年の韓国の実質GDPが約1599兆と予想されています。韓国の家計負債はGDPの範囲内に収まっている、という話が何度か出ていますね。
 ここに自営業者向け融資を加えると、さくっと2100兆ウォンを突破します。
 まあ、国民の借金総額とGDPになんの相関関係があるんだって話なのですが。
 この巨額の借金のほとんどが変動金利であろうと思われるので、今後の利上げによって韓国経済はどうなっていくかが運命づけられるのですよ。
 おまけに不動産価格抑制政策が効き過ぎている感が出てきました。
 2019年の韓国経済はなかなかのエンターテインメントとして楽しめるのではないかな、という気がします。