文在寅氏、年頭会見冒頭挨拶では日韓問題言及せず(産経新聞)
会見に先立つ約30分間の冒頭あいさつでは「徴用工」訴訟や海上自衛隊哨戒機への火器管制レーダー照射など、日韓間の問題に言及しなかった。
(引用ここまで)

 冒頭の演説で日韓関係についてスルーであるというのは最初から見えていたことなのですが。
 記者会見でも最後の最後にNHKの記者が日韓関係、徴用工裁判について質問したものだけでした。
 で、回答はこちら。

・日韓間には不幸な歴史があり、それを解決するために日韓基本条約が結ばれたがそれで解決できなかった事案がある。
・日本政府がもう少し謙虚な姿勢を執るべきだ。
・日本の政治家、指導者たちが常に政治問題化させていることは問題だ(と複数回言及)。
・三権分立があるので政府は判決に関与できない。判決は尊重しなければならない。
・日本側も判決についてしかたないと認識しなければならない。
・新たな財団や基金についてはもう少しこれらの事案に対して捜査も行われている状態なのですべてを見直してから解決しなければならない。

 本当はNHKの記者ではなく、その後ろの人を指名したつもりだったと不満をこぼしましたね。本来であれば日韓関係についてスルーするつもりだったのでしょう。
 「捜査も行われている」というのは同時通訳が言っていたことなので、ちょっと意味不明。
 文章化されてから再度チェックしてみましょう。
 案の定、事前に予想されたていどの返答でしたね。

 今回の演説、記者会見で個人的にもっとも話題を呼ぶと思われるのは「開城工業団地、金剛山観光について再開の準備はできている」と言及したところ、そして「北朝鮮が非核化についてなんらかのアクションをしたら、アメリカはそれに随時対応した動きをしなければならない」とした部分でしょう。
 キム・ジョンウンの新年の辞において「前提条件なしでの開城工業団地、金剛山観光の再開」言及していたこともあって、ムン・ジェインからもなんらかの言及があるだろうと考えて昨日のエントリを書いていたのですが。
 まさかそのまま丸呑みとは。
 で、非核化の段階によって報酬を随時与えるという方式はヨーロッパでもASEANでもあれほど叩かれて否定されたのに、いまだに捨てていないっていうのもすごいな。鉄のメンタル。
 あくまでも北朝鮮への利益供与をやめるつもりはない、というムン・ジェインの固い意思を表明した新年の会見になったと思います。

バカ論(新潮新書)
ビートたけし
新潮社
2017/10/14