韓国の18年出生率1.0割り込む 出生数30万人台は維持(聯合ニュース)
韓国大統領直属の「低出産・高齢社会委員会」の関係者は18日、韓国の2018年の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産むと予想される子どもの数)は0.96から0.97で、出生数は32万5000人程度だったようだと明らかにした。

政府は出生率の引き上げにきゅうきゅうとするのではなく、全世代の生活の質を向上させ男女平等を確立する方向に政策を転じた。低出産・高齢社会委員会が昨年12月に発表した政策ロードマップ(行程表)では、少子化政策の焦点はそれまでの出産奨励から生活の質改善に変わっている。出生率目標に執着しない代わりに、少子化対策に長期的に取り組み、年間出生数が人口学者の間で心理的節目となっている30万人を割り込まないようにすることを目標としている。
(引用ここまで)

 というわけで、かねてから想定されていた数字ではありますが韓国の出生率が0.96〜0.97ていどとなりました。
 人口が1000万人以上の国で最悪の数字ではないでしょうかね。台湾の去年の数字がどのくらいになっているかにもよりますが。
 記事にあるようにムン・ジェイン政権では出生率の目標値を取り下げ、当面は30万人を割りこまないようにするという目標を掲げています。

 ただ、それ以前の問題があるのですよ。
 現在ではそうでもないのですが、かつて……といってもそう遠くない2000年代後半以前の韓国では圧倒的に出生時男女比が男に偏っていたのです。
 最悪時では113:100くらいになっていたレベル。
 正常な国では女性100に対して、男性は103-107といったところ。生物的な見地で男子は弱いので多く生まれるのが自然なのだそうですね。

 で、その結果として圧倒的な男あまりになっているのです。
 いつぞやの朝鮮日報では120:100くらいになっているっていう報道もありました。
 男女比が是正されたのは2000年代後半ですから、2030年代になるまで男あまりは続きます。っていうか、男あまりが延々と続いてきたので上の世代には男があまりまくっている。
 つまり、女性の争奪戦になる。かつ、人口数から期待されるほどの出生率はありえず、下がり続ける要因となっているのです。
 なぜかあまり韓国でも日本でも語られていないことなのですけども。

 イルベの女性蔑視のベースには男あまりであるという、韓国における基本的なステータスがあるからではないかと感じています。
 あとベトナムカンボジアといった外国から人買いのようにして「嫁」を持ってくる文化もここが原因。

 ついでに言うと、世界でもっとも出生時男女比に差があったのが一人っ子政策を続けてきた中国で、どのくらいひどいことになるのかちょっと予想がつかないくらい。
 脱北者が農村部の嫁として重宝されているっていう話があるほどです。

人口ボーナス等の概念がよく分かる本。人口は必要なんや……。
老いてゆくアジア 繁栄の構図が変わるとき (中公新書)
大泉 啓一郎
2007/9/1