"空き缶借り家で全財産飛ばした……賃借人の競売申請増加中(マネートゥデイ・朝鮮語)
ソウル蘆原区中渓洞50坪台のアパートの賃借人Aは、契約が満了したにもかかわらず、家主からのチョンセ金である6億5000万ウォンを受けられずいる。「ギャップ投資」をしていた家主がチョンセ金を用意できなかったのだ。Aは「新都市に新居購入をしたのだが、期間内残金を支払わなければならないが、入居もできずに残金延滞利子だけが増えている」と訴えた。

「空き缶住宅」とギャップ投資によって敷金を返し受けられないケースが増えている。空き缶住宅は、敷金と貸付金を合算した金額よりも住宅価格が下がる状態だ。最近、全国的に住宅価格が下落した上に、チョンセ金も下落して家主が変換用の敷金を用意することができないのだ。

借りていた家が住む家が競売に移る事例も出てくる。青瓦台国民請願掲示板には「空き缶チョンセによって35年間集めた全財産(家賃)1億3000万ウォンを受けられず、生活の希望を失ってしまった」とし「家が競売になったら保証金を受ける確率が希薄だ」と吐露する文が上がってきた。

22日、裁判所競売専門業者オークション情報によると、昨年、全国のアパートの強制競売の賃借人が競売を申請した件数は、第1四半期の42件から4四半期88件と2倍になった。同じ期間落札価格が債権の請求額よりも低い件数も334件から556件と66%増加した。今月も18日基準全国で根抵当権を設定して行われている任意競売のうち、伝貰権者が競売を申請した件数が13件に達している。

ソ・ジウ支持オークション研究員は「空き缶チョンセ問題が浮上してきて保証金を受けられず、オークションに移る事例が多くなった」とし「首都圏でも賃借人が競売を申請した場合が増えている」と述べた。
(引用ここまで)

 韓国独自の賃貸住宅方式としてチョンセ(傳貰)、というものが挙げられます。
 賃借人が住宅価格の60〜80%の金額を補償金として大家へ入居時に渡して、2年間は家賃無料。2年後には入居時に払った金額が戻るというものです。
 入居時に渡す金額はざっくりと数百万から数千万円規模となり、なかなかの高額です。
 大家はこのお金を次の不動産を購入する資金にしたり、銀行に預けて利息で生活資金を出すというようなことができたわけですね。

 ただ、こんな方式は経済成長が著しく、かつお金の価値が目減りするインフレが継続している社会でなければできません。
 かつての韓国では不動産は確実に値上がりしてきたために、こんなことができたのですね。

 ですが、ムン・ジェイン政権は躍起になって不動産価格を下落させるための政策を打ち出してきました。複数の不動産を所有する場合には税金がかかるようにした、なんてのもありましたね。
 その結果、ついに去年の夏あたりからこっち、ついにあの江南のマンションですら不動産価格の下落がはじまっています。
 まだ微減のレベルではあるのですが、かつて「太陽が西から上がったとしても江南の不動産価格は下落しない」という江南不敗神話すら敗れ去ったのです。

 記事中の「空き缶チョンセ」という言葉は、不動産価格の下落によって売却してもチョンセを返せない状況に陥った不動産のことを指します。
 ここ何年か、「ギャップ投資」という手法が韓国では広まっていました。
 不動産ローンでマンションを購入し、それを賃貸に廻してチョンセを得る。
 そしてそのチョンセにに借入金を足して不動産を購入し、その不動産も賃貸に……というような形で投資をするというものです。
 20代のサラリーマンが数十軒の不動産を所有している、なんてパターンもあったほど。
 この投資手法、史上最低であった低金利になった状況で、かつパク・クネ政権によって不動産投資の規制緩和によって起こされた不動産バブルがあったからこそ有効だったのですね。
 ですが、金利が上昇をはじめ、かつ不動産価格が下落をはじめると、一気に負のスパイラルに落ちこみます。
 まだ流れは緩い状態ですが、どこで急激な早さになるのか。
 持っている不動産を一気に処分しなければならないような状況に陥る大家が多くなると、例の不動産爆弾に火がつくことになるのですよ。
 韓国人の持つ資産のうち、不動産の割合は8割とも9割ともいわれています。
 この偏りも危険性を増している一因なのですねぇ……。
 卵を同じバスケットに入れるな、とはよく言ったものだ。