「韓国50−60代男性は東南アに行け」発言の韓国政府高官が辞任へ(朝鮮日報)
【社説】「韓国50−60代男性は東南アジアに行け」(朝鮮日報)
「50−60代は韓国国内ではやることがないからといって、山に行ったりSNS(会員制交流サイト)で変なことばかり書いたりしていないで、ASEAN(東南アジア諸国連合)やインドに行ってほしい」と発言した。金補佐官はさらに「(サッカー・ベトナム代表の)朴恒緒(パク・ハンソ)監督も人生の二毛作で大成功した。50−60代で早期退職した人は山にばかり行くのではなく(ベトナムなどに)行くべきだ」「韓国では今、自営業者がつらい思いをしているそうだが、なぜASEAN、ニューヨーク、ロンドンに行かないのか。飲食店は国内ばかりで競争するのか」などとも述べた。 (中略)

現地で何の経験もなければ言葉もできない、知識もない大多数の中年男性たちに対し、韓国政府高官が軽々しく言うような言葉だろうか。金補佐官の発言はあまりにも軽く、当事者たちが置かれた立場を完全に無視している。 (中略)

 昨年12月の時点で韓国国内の失業者数は107万人と過去最大を記録し、若者たちの体感失業率は23%近くにまで上昇している。政府は巨額の税金を投じて仕事を作り、その仕事の中には大学の講義室で照明を消すアルバイトまであるそうだが、それでもこのような最悪の数値が出た。 (中略)

 ところが大統領府は自分たちの責任を認めず、改善策を提示するどころか「仕事を失ったのは本人のせい」などと主張している。
(引用ここまで)
「韓国の50−60代男性は東南アジアに行ってほしい」などと発言して物議を醸している韓国大統領府の金顕哲(キム・ヒョンチョル)経済補佐官が29日、辞意を表明し、文在寅(ムン・ジェイン)大統領がこれを承諾した。韓国大統領府の金宜謙(キム・ウィギョム)報道官が同日の会見で明らかにした。
(引用ここまで)

 韓国のムン・ジェイン政権に対して「いつになったら自営業は楽になるんだ」と怨嗟の声が挙がっているのはご存じの通り。
 韓国では自営業者の定番としておなじみとなっているチキン屋。日本のネットで「チキン屋 オア ダイ」と嘲笑気味に語られているのですが、そのチキン屋のフランチャイズ店舗数がなんと減少に転じるほどに現状は苦しいとのこと。
 今年になってからはさらに最低賃金が上昇して8350ウォン。
 もう我慢していられないとばかりに各方面で「ムン・ジェイン政権はいい加減にしろ」という声が挙がっているそうです。なにしろ自営業にかぎればムン・ジェインの支持率は30%台半ばとなっていますからね。 

 で、そんな声に対して大統領府の経済補佐官から「ヘル朝鮮とか言っていないでASEANやインドに行って働け!」「自営業者は国内だけじゃなく、ASEAN、ニューヨーク、ロンドンに行け」と発言してフルボッコ。
 辞任したそうです。

 まあ、暴言といえば暴言ではありますが。
 真実を語っている部分でもあるのですよ。「もはや国内の飲食店は飽和しているから、飲食店をやるなら外国に向かえ」、もしくは「もうおまえらを養う余裕は韓国にないから外に行け」ってことなのでしょう。
 パク・クネが大統領時代に言っていた「中東に就職して韓国に若者がいなくなるくらいの海外就職アプリを作ってほしい」≒「就職できない若者は中東に行け」っていうのと同じですね。

 このキム・ヒョンチョル大統領経済補佐官は慶応大学に留学の経験、および日本でも教授職にあった経験があります。「日本の失われた20年が韓国で再現されることを防ぐために登用された」とかされていた人物。
 いわゆる所得主導成長のメンターともされていまして。
 ま、韓国経済をいまの状況に追いこんだ主犯のひとりであるのは間違いないところ。
 怨嗟の声が直撃していたのでしょうね。

 んでもって、この「東南アジアに行け!」についてはもうひとつ面白いオチがついていまして。
 そちらは次のエントリにて。

脱出老人 フィリピン移住に最後の人生を賭ける日本人たち
水谷竹秀
小学館
2015/9/20