韓経:【コラム】日本の「直説話法」を見て(韓国経済新聞)
日本人は直接的に話すことが殆どない。言葉を濁したり遠回しにして話したりする習慣が身についている。外国人にとってこのような日本人特有の「間接話法」を理解するのは並大抵のことではない。日本人特有の曖昧な会話の仕方を誤解して苦労したことも多かった。昨年4月、日本のある有名企業家にインタビューを依頼したところ数日後に広報室から連絡がきた。「7月までは日程が詰まっているためインタビューは難しい」とのことだった。婉曲に拒絶の意思を明かしたことも知らずに「8月中に日程を押さえてほしい」と言った。受話器の向こう側の日本人職員の慌てる姿がはっきりと伝わってきた。

ところが、この頃日本人らしくない直接的意思表明が飛び交っている。 (中略)

このような状況で溢れでる非公式的発言は適正程度を越えている。安倍首相は昨年末に韓国大法院(最高裁判所)の強制徴用被害者判決について「ありえない判断」という外交的非礼になり得る表現を口にした。日本哨戒機の低空威嚇飛行およびレーダー照射の有無を巡る摩擦でも動画公開を強行した。韓国に対する芳しくない内心を隠すつもりが少しもないということだ。それでも安倍首相は礼儀正しい。河野太郎外相は議会の外交演説で韓国・日本請求権協定、慰安婦合意など「国際的な約束事をしっかりと守ることを‘強く’求めていく」と明らかにした。外交官の発言だと信じ難いほどだ。

日本人がこのように明確な直説話法を使う時はすでに相手との関係が修復できないほど悪化した場合が多かった。 (中略)

日本が韓国に激しい言葉を投げかけるのに留まらないという指摘も出ている。実際、日本の韓国人社会では韓国企業を対象に日本税務当局が大々的な税務調査を準備しているという噂が広がるなど不安が広がっている。

韓国としては日本政界が政略的判断から出す直接的な話法に「賊反荷杖(盗人猛猛しい)」と言いながら反論し得る局面だ。だが、今のような状況で対立一辺倒に突き進むのは両国とも得しない。米中貿易紛争に対応し、北朝鮮核・ミサイル問題を円滑に解決していくためには相互協力が必要なのが事実だ。

日本が背水の陣を敷いたような激しい表現を掲げて強硬姿勢に出ているが、こうした時ほど冷静さを維持する必要がある。一方では厳正に是々非々を区別しながらも、もう一方では日本と水面下の対話を継続する強弱両面の戦略が必要な時点だ。
(引用ここまで)

 おや、日本の事情にそこそこ詳しいようですね。ということで調べてみたところ、これを書いたのは韓国経済新聞のキム・ドンウク東京特派員。
 中央日報日本語版にもいくつかコラムが掲載されています。
 なんでこのコラムでだけ日本語版を無記名にしたのか、ちょっと意図が知りたいところでもありますが。

 ま、言っていることは至極もっとも。
 もはや日本人はその大多数が韓国に対して気を遣った婉曲的な言いかたをしなくてもいいと考えている。
 気を遣って付きあうべき相手ではないと感じているということですね。
 というか、「日本的物言い」で言っていても埒があかない。

 こんなときこそ対話を続けるべきだっていういうのもまあ正論。
 でも、現状の日韓関係はそんな正論が通用する間柄ではなくなったのですよ。
 火器管制レーダー照射事件なんて当局者が協議をすることですら、第三国でやらなければならなくなっている
 即座に互いを排除するとまではいかなくとも、交流がなくなって当然の状況。
 おまけにいうなら「米中貿易紛争」に対しても、北朝鮮の非核化についても日本側は韓国の手を借りる必要はない。
 日本はTPP11もあれば日欧EPAもある。
 非核化についていうなら、南北融和をなによりも優先している韓国の手なんて借りる必要もない。というか、韓国側もそう思っているからこそ外交的に日本の優先度を低くしているわけで。
 互いに互いを必要としていない。
 であれば、「直接話法」のほうがお互いに理解しやすいでしょ。
 日韓関係はそういう関係性になったのですよ。
 ある意味で日本にとっては特別な関係といえるかもしれませんね(笑)。