「絶望は続く」... 自営業者の80%「最低賃金の引き上げで経営状態悪化」(アジア経済・朝鮮語)
年末年始外食業界に多くの廃業をもたらした最低賃金引き上げによる打撃がしばらく回復することは困難との見通しが出た。多くの自営業者からは「最低賃金の急激な引き上げが死刑と同じ」と今後の経営状態がさらに悪化するだろう口をそろえた。

今月1日、キム・サムフイ韓国外食産業研究院研究室長は、独自の研究開発レポート「食べ物と人」で、「昨年外食業界最大の話題は圧倒的に『最低賃金』だった」とし「政府の「傾いた運動場」を正常化するという趣旨とは異なり、労働生産性の範囲を超える最低賃金の急激な上昇で外食産業は大きな打撃を受けた」と主張した。キム研究室長は最低賃金引き上げと、内外環境の悪化で外食業景気がしばらく大幅に改善されることは難しいと予測した。 このような流れは、最低賃金の引き上げ幅が前年比16.4%と急激に大きくなった昨年初めから続いてきた。韓国外食産業研究院が昨年3月初め、全国外食店300カ所を対象に調査した結果、外食企業の77.5%が最低賃金引き上げのために、経営状態が悪化したと答えた。今後さらに悪化するとの見通しはなんと80.4%に達した。また、韓国外食産業研究院が最近、外食業週20人の電話インタビューを行った結果によると、「2019年経営上の困難が何なのか」という質問に最も多くの回答者(85%)が「最低賃金の引き上げと週休手当て」を挙げた。

以降は「顧客の減少による売上低下」(64%)で現われ、「家賃上昇」(36%)が後に続いた昨年3月外食店300カ所の平均営業利益は前年比30.1%、従業員数は31.9 %減少したことが分かった。今後メニューの価格を引き上げという企業が全体の78.6%に達し、平均引き上げ率は18.4%となった。実際、韓国消費者院真価格の外食費価格動向によると、過去1年間冷麺(7.5%)及びビビンバ(6.2%)及びキムチチゲ定食(5.2%)などの外食費が相次いで上昇した。トゥッキトッポッキなどの粉食、BBQなどチキン、マクドナルド及びロッテリアなどバーガーまでフランチャイズも次々価格を上方修正した。多くの自営業者が経営難に耐え切れずに廃業した。

キム研究室長は「最低賃金の急激な上昇は外食店の人件費だけ上げたものではなく食材関連生産地、食材流通市場などの人件費に伴う上昇をもたらして食材原価を複合的に押し上げた」と指摘した。今後も最低賃金が引き上げされるたびに食材原価は継続的に引き上げられるという主張だ。

キム研究室長は外食業界自営業を生かすことができる様々な方策を講じなければならない政府に要請した。彼は現在、最低賃金と週休手当てのために最も大きな打撃を着る事業が「パートタイム労働者」を主に採用する零細小規模外食業だけの最低賃金を適用するときは、営業規模と業種を勘案し、業種別及び地域別の差別化を図るべきだと述べた。また、規模の経済を実現して食材の原価を下げる案など、政府が積極的に介入しなければならない力をこめて言った。

キム研究室長は「外食産業の経営悪化の主な原因は景気低迷と、最近の急激な最低賃金の引き上げなどが、根本的な原因は、外食業者が過飽和状態という構造的な問題に起因する」とし「政府は構造的過当競争の解消のために申告制で許可制への移行を考慮している」と強調した。
(引用ここまで)
 自営業者の8割から「最低賃金が上昇したことで経営状況は悪化した」と叫びが上がっているとのこと。
 ……なにしろ2年で30%とかいう上昇ですからね。その2年間の経済成長率は3.1%、2.7%で5.8%ほどしか成長できなかったにも関わらず。しかも、そのほとんどが半導体の輸出におんぶにだっこで内需なんか全然伸びていないのに、最低賃金をこれほど引き上げてしまった。

 ムン・ジェイン政権の基本方針は「大手財閥は規制で縛りつける。その一方で最下層にある人々は最低賃金を上昇させる。こうすれば格差を上下から圧縮できるはずだ」というものなのですが。
 その結果、製造業は韓国から逃げはじめ、最低賃金での職場そのものが減少しています。
 自営業がばんばん潰れているので職場の数自体が少なくなっているのですね。
 アルバイト募集サイトにちょっと募集を出すだけで数十もの履歴書が飛んでくる。競争率的には「夢のまた夢」と言われるほどに貴重なものになりはじめています。
 さらに今年卒業の大学生は1月半ばの時点で内定率21%。正規職11%、非正規職10%。
 どこにも希望がない。苛烈な競争を勝ち抜いて公務員になることくらい。
 そんな絶望的な状況なのですが、大統領府からはこんな驚愕のコメントがきています。

青瓦台雇用首席秘書官「雇用の量的成果は残念だが質的成果はあった」(中央日報)

 雇用保険加入率が増えたので「量的には減ったものの、質的な成果はあった」と。
 ……雇用人数が30人未満の事業所は最低賃金上昇に伴って政府から助成金がもらえるのですよ。この助成金を受け取る条件のひとつが「雇用保険に加入していること」なのですね。
 助成金を受け取るために雇用人数を調整しようかなんて話も出ているほど。
 それで「質的成果」とか言い出すんですから、まあ……おめでたいことですわ。

 それでも所得主導成長とやらをやめるつもりはないらしいので。ムン・ジェインにはこの社会実験を最後までやり遂げて欲しいですね。がんばれ、ムン・ジェイン!